個性豊かな「スタンド」の数々が手に汗握るバトルを演出
もうひとつ、『ジョジョの奇妙な冒険』の大きな特徴といえるのが「幽波紋(スタンド)」という概念の存在である。
スタンドとは生命エネルギーが作り出すパワーある像(ヴィジョン)のこと。そのビジュアルや能力は人によって違っていて、近接パワー型や遠隔操作型などタイプはさまざま。一見戦闘向きではなさそうな能力も使い方次第では強力な武器となり、シンプルな力の競い合いだけでなく、心理戦としての面白さも演出している。
戦闘相手はもちろん、ときには読者までも欺くようなトリッキーなスタンドバトルも本作の見どころになっている。
ほかにも、大胆な色使いのカラーイラストや、スタイリッシュなポージング、思わず声に出してみたくなる独特の擬音など、印象的なポイントが実に盛りだくさん。
読む人が思い思いの視点で、好きなように作品世界を堪能できることこそが『ジョジョの奇妙な冒険』という作品の最大の魅力なのかもしれない。
では、ここからは歴代シリーズの物語を紹介していく。