「絶対、地獄から這い上がるところを見せる」

前歯3本折られても、心は折れない。「絶対、地獄から這い上がるところを見せる」死にもの狂いでマイクを掴んで喋った“闘魂Hカップグラドル”白川未奈35歳の現在地と野望_4

――メンタルは落ち込みませんでしたか?

リングで自分がマイクを持って、ファンの人に「絶対、地獄から這い上がるところを見せるから、待っててください」みたいなことを言ったし、約束したから、そんな強いことを言っておいて、ネチネチ悩んでいる姿を見せるのは違うっていう気持ちがありました。

頭で「ダメかも」と思っているとそういう風になっていくから、「いや、わたしは大丈夫だし! これは乗り越えればいいだけだし! 乗り越えたらまた強くなれてるし!」って、自分を奮い立たせた。あとは、上谷をぶっ潰すっていう。

それがモチベーションでしたね。わたしは負けてないと思ってるんで。

――白いベルトは、上谷選手から奪うことに意味がある?

そうですね、こうなったからには。上谷が今度、渡辺桃から防衛できなかったとして、それでもベルト挑戦は自分のMAXいい時期にいこうと思うけど、そこで獲ったとしても、上谷を挑戦者に指名するかな。あの人から3(カウント)を取れないと、自分のモヤモヤは回収できないと思います。

――なぜそこまで白いベルトにこだわる?

白と赤(ワールド・オブ・スターダム王座)があるけど、わたしは白のほうにすごく興味があって。白いベルトって持つ人によって本当にイメージが変わる。その人の色に染まる。だから白なのかなと思うんですけど。

赤は“THE・ストロング”みたいな印象がすごく濃いけど、白のベルトは持つ人によって本当に表情が変わる。わたしは既存のものよりも、自分でイメージを作ったり、変えていくことのほうが好きだから、白いベルトを白川未奈の色に染めてみたいなと思いましたね。

――そういうお話を聞くと、白川選手は白が似合う気がします。

白いベルトは神聖なものすぎて、たむが持ってたときに受け取ったりしたけど、持つ手が震えました。相応しい人間しか触っちゃいけない。
(#2へつづく)

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#2 30歳でのプロレスデビューから5年。未勝利の若手への一言…
#3 腹を括れず撮影で泣いていたグラビアアイドル時代からの変化

取材・文/尾崎ムギ子 撮影/井上たろう