独自技術で「歌声の音量だけ」を下げる

Apple Music Singの使い方は、とても簡単です。

まずは「ミュージック」アプリから対応する楽曲を選び、再生をスタート。画面左下の歌詞表示アイコンをタップすると、画面の右側にマイクのアイコンが表われるので、上下に動くスライダーでボーカルの音量を決定します。ボーカルの音量は完全には消えませんが、ある程度ボーカルを残しておけば、歌い慣れていない楽曲のガイドにもなります。

自宅がカラオケボックスになるApple Musicの新機能「Apple Music Sing」。往年の名曲や最新ヒットソングが歌い放題になるサービスを試してみた_03
歌詞表示アイコン(写真①)をタップして歌詞を表示。マイクのアイコン(写真内②)を選択するとボーカルの音量が変更できる

Apple Music Singは、Appleがイヤフォン/ヘッドフォンの「AirPods」シリーズに搭載するノイズキャンセリング技術や、FaceTimeアプリの音声通話品質を改善するために培ってきた独自技術により、元の楽曲データからボーカルのトラックだけを検出して、聞こえなくなるように調整してくれます。Apple Music Sing用に別途でデータを作って配信しているわけではありません。

Apple Music Singに対応する楽曲は、メインボーカルだけでなく、デュエット曲や複数のボーカリストが代わる代わる歌う歌声も調整できます。
デュエット曲の場合、歌詞表示の画面には歌詞がデバイスの画面の左右に分かれて表示されます。珠玉のデュエット曲「美女と野獣」(筆者の世代は、セリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンの方)も、パートの分担を迷わずに歌えます。