若手が挑戦しやすいのは、フジテレビの強み

――数あるテレビ局の中でもフジテレビに決めたのは?

フジテレビのインターンには夏と秋に2回参加しました。1回目はバラエティのコースがなかったので「情報・報道」のコース、2回目はバラエティで。その両方に参加して、めちゃめちゃ自由だなと思いました。

インターンに参加した時に、若手が活躍できるイベントや、環境を作れる社風があると感じたので「早く自分の企画を実現したい!」と思っていた僕にとっては、ここしかないなと思いました。「活躍して、有名になりたい!」みたいなのは、そんなにないんですけど、自分の中にあるアイディアを早く世に出したくて、焦っていたんですよね。

――入社後、企画したものが放送されるまでも早かったのでしょうか?

当たり前ですが、1年目は、全然通らなかったんですよね。「ちょっと難解だね」って言われて、一蹴される感じでした(笑)。でも、1年目の終わりに片岡飛鳥さんがやっている『567↑8』の特番で、バラエティ制作センターの社員を対象に自由に企画を出せて、飛鳥さんがいいと思ったものを選ぶという話がありました。それで、本当は3年目以降の社員が対象だったんですけど「1年目なんですけど、出してもいいですか」って言って提出したんです。そしたら、本当に運よく選んでいただいたんです!

――すごい行動力!

正直「ここで通らなかったらもう厳しいかもな」ぐらいまで追い込まれてたんですよね(笑)。だから「おもしろい! 原田の企画ってこんな感じなんだ」っていろんな方に言ってもらえたのが嬉しかったですし、その後に編成部の方が「若手枠で原田の企画やろうよ」って言ってくださったおかげで、今に繋がっています。

でも、周りに恵まれていると思います。飛鳥さんに拾っていただいたのもそうですけど、編成部の方にチャンスをいただけたり、自分が入りたかった北口富紀子の班でバックアップを受けて、キャスティングやお金周りを手伝っていただけたのは本当にありがたかったです。

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――ちなみに、ご自身の企画が通る以前は、どのようなことをしていたのでしょう?

『ネプリーグ』でAD業務をしていたのでクイズを作ったり、他の特番の準備をしたり……めちゃくちゃ働いていましたね。でも、企画を出すことだけは止めちゃダメだと思って、考え続けることだけはずっとしていました。