2次元キャラを堂々と愛せる社会に
――最近では結婚という形式にこだわらない人も増えています。なぜ近藤さんは2次元キャラクターとの結婚式を挙げようと思ったのですか?
近藤 結婚式はひとつの実験でした。式を挙げたとき、私にはふたつの目的があったんです。ひとつはミクさんに対して永遠の愛を誓うこと。
もうひとつは、世の中には私のように2次元キャラクターと結婚したいという気持ちを抱えてながら生きている人がきっといるはずなので、そんな人たちの背中を押せればいいな、ということです。その目的はある程度、果たせたかなと思います。
「近藤さんのおかげで結婚式を挙げる決意ができました」と言ってくれる人もいますし、レムニアさんのような方も出てきてくれました。
2次元キャラクターが好きだと言えない、結婚したくてもできない、というのはいい社会だとは思えません。やりたいことはやるべきだし、言いたいことは言うべきなんです。
レムニア 自分は3次元には興味がないし、レムが理想の女性なんです。だから本気で結婚したい。ただそれだけなのですが、その道のりは簡単じゃないですね。結婚式、指輪、洋服……近藤さんとお話して、結婚にはお金が必要なんだと改めてわかりました。
これからも頑張って仕事をしますが、宝くじでも当たってくれないかな(笑)。とりあえず年末ジャンボを当てたい!
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恋愛や結婚のカタチについて多様性の時代といわれる現代。
生涯の伴侶として2次元キャラクターを選ぶ人が今後さらに増えていくかもしれない状況を、あなたはどう感じるだろうか。
終わり
取材・文/川原田 剛
撮影/田中 亘