「審査員の顔がほとんど抜かれてなかったので……」
――ロングコートダディとニッポンの社長と言えば、関西の若手の中では、人気、実績、実力から言っても、ダブルエースと言ってもいい存在だと思うんです。ビスケットブラザーズが圧倒的な強さを発揮して優勝したのに対し、ニッポンの社長は最下位の10位でした。ニッポンの社長の点数を見たときは驚きませんでしたか?
兎 それを言うなら、点数が出る前ですかね。お客さんの反応を見てびっくりしたというか。(ボケ役の)ケツの顔もこわばってるように見えましたね。力が入り過ぎて、怖い感じなんですよ。いつもは、もうちょっとおもしろい感じに見えるのに。そういう細かいところでも、お客さんの反応って変わっちゃうので。思った通りのウケじゃなかったから、硬くなったのかな。
あと、二ッ社のとき、審査員の顔がほとんど抜かれてなかったんです。普通、審査員が笑っているところを抜くもんなんですけど。あれ、審査員もあんまり笑ってないのかなと思って。なので、点数が出たときは「ああ……」という感じでしたね。
――ビスケットブラザーズのときはどうでしたか。
兎 ビスブラも原田(泰雅)の方がいつもより硬いかなと思ったんですよ。でも、めっちゃウケてましたからね。そんなに気にするほどのものではなかったのかも。
――決勝のあとは祝勝会みたいなものをするものなのですか。
兎 めっちゃしましたね。その日のうちに。僕は原田とケツと。
堂前 僕は辻と、(ビスケットブラザーズの)きんと、TBSの人と行きました。でも、きんは早めに帰りました。真面目な男なんで。
兎 原田は最後までいましたね。朝7時から仕事やったんですけど、6時ぐらいまでおったな。タフですわ。
取材・文/中村計 撮影/矢橋恵一