クリスマスイルミネーションがきらめく街に似合うスポーツカー
夕方、エキシージに乗って家に着いた僕は、まず中2の娘を助手席に乗せて、近所を軽くドライブした。
娘はその加速感を「あんまり怖くないジェットコースターより怖い」という独特の表現で評しながら、初めて乗ったスポーツカーの感覚を楽しんでいたようだ。
そして娘が塾に行ったあとは、クリスマスイルミネーションがキラキラときらめく宵の口の街を、妻とドライブした。
この車のシェアリミットは24時間なので、本当は夜中の首都高や東名をいっぱい走ってスピードを楽しもうかとも考えていたのだが、どうも僕にはオーバースペックすぎて、そこまでやる勇気は出なかった。
スポーツカーだからといって、無闇に早く走る必要はないのだ。
こうして非日常的な車に乗って、ゆっくりと街を走るだけで、目に入る風景もいつもとは違って見え、なんだかとても楽しい。
翌日の午前中、返却のため世田谷から所沢を目指す。
せめて少しは高速走行をしようと思い、関越自動車道の練馬から所沢まで走ったが、やっぱりすごすぎて、緊張で身体中が凝ってしまった。
約束の時間、無事にロータス所沢さんに着き、車を返却した時には、名残惜しいという気持ちとホッと安堵する気持ちが半々だった。
ロータス・エキシージ。
やはり僕のような者には少々ハードルが高そうな車だが、マジで欲しくなってしまった。それに、実際に買うことは難しくても、こうして時間を区切って少しだけ所有するというのも実に楽しかったし、家族にも喜んでもらえた。
これだからカーシェアはやめられない。
次は、どんな車に乗ろうかな?
写真・文/佐藤誠二朗