ファンの熱意にスタッフも「困惑」!?

この日、14時から17時までのわずか3時間の間に世田谷代田駅にやって来た『silent』ファンは300人は超えていただろうか。日が落ちた18時台になっても、撮影をする人たちは後を絶たなかった。

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駅前で写真を撮影するファン

ただし、ファンたちの熱意は思わぬ「余波」も生み出している。「聖地」だけではなく、ロケ現場にも“生”の紬や想ら登場人物を一目見ようと、観客が押し寄せているというのだ。
10月下旬に偶然、撮影現場に居合わせたという20代前半の男性が当時の様子を話す。

「下北沢付近の住宅街を歩いていたら、大きなロケバスと撮影部隊がいて、その集団の真ん中あたりに川口さんと目黒さんがいました。周りには、どこで撮影スケジュールを知ったのか、現場を見ようと集まった若い女性たちが20~30人くらいいて、みんなで撮影を見守っていた。演出家のこだわりなのか、ワンシーンの撮影は長く、何度もリテイクが出ていましたが、目黒さんも川口さんも、嫌な表情を見せず、合間には笑顔でスタッフさんと談笑し、場を和ませていました」

一方でこの人気ゆえに、撮影スタッフが困惑する事態も起きているという。

「ロケの日時に関してはもちろん事前の告知はしてないのですが、どうしても人が集まってしまうんです。歩道での撮影シーンでは制作側から交通規制をかけることもあり、近所の方からの通報があったのか警察が来てしまって、スタッフが説明をする一幕も。また、想が拾った紬のイヤフォンを返したり、2人がこれまでを振り返るキーポイントとなるシーンの舞台となった『アネアカフェ』にはお客さんが殺到。入店するのに最大で3時間待ちの長蛇の列ができたほか、『二人が向き合った席に座りたい』と“silent席”の予約を求めるお客さんから一日100本以上の電話が鳴り、店員さんがてんてこまいになったこともあったそうです」(ドラマ制作会社関係者)

現在、カフェではインターネットでの事前予約のシステムも導入。「初期のころの混乱はない」(同店関係者)というが、それでも「行列で入店するのは諦めました」(前出・代田駅に来ていた20代女性)というファンが続出するほどの人気ぶりなのだ。

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日が落ちても人は絶えなかった