授業中も堂々トレーニング!

「握りには絶対的な自信があります」男子の部に出場し全日本チャンピオンに。相手を0.1秒でなぎ倒すアーム界最強女子・竹中絢音の強さとは_2

––––そして11歳の時にいきなり愛知県大会で3位入賞。小学生が大人を倒したわけですけど、勝ったときはどう思いました?

その頃はまだ子供で力がないので「レディーゴー!」の一瞬で倒す練習ばかりしていて。スタートだけは自信があったんですけど、大人相手でも通用するんだって思いましたし、同時にもっと力をつけていかないといけないなって次の課題が見えた感じです。

でも、とりあえずそれまでやってきたことが結果に繋がったので、モチベーションは上がりましたね。
そこからはさらにトレーニングを増やしていって、中学高校時代は学校でも家でも時間があれば鍛えているって生活でした。

––––勉強はそっちのけ?

いや、勉強はちゃんとやっていて、私、それなりにできたんですよ。特に数学はみんなより進んでいたので授業中に手持ち無沙汰になると、机の脚にチューブをつけて腕で引きながら、その先端のグリッパーを同時に握ってトレーニングをしたりとか(笑)。あと昼休みはひたすら鉄棒で懸垂したり、それが私の日常だったので先生も友達も何も言わなかったですね。

––––「また竹中が鍛えてるよ」って……(笑)。

というか、高校時代とかは本当に静かに生きてたんで、私の存在は空気だったと思います。ただ、新学期1日目だけは荷物が多くて異様だったかも。学校に2.5キロのウェイトプレートとゴムチューブとパワーグリップを持っていって机周りに置いておくんですよ。

あと中学や高校に上がった始めの1ヶ月は、各クラスに行って「腕相撲強い人いる?」って聞いて回って勝負するっていう。

「握りには絶対的な自信があります」男子の部に出場し全日本チャンピオンに。相手を0.1秒でなぎ倒すアーム界最強女子・竹中絢音の強さとは_3
学校に常備したウェイトプレートとゴムチューブとパワーグリップ

––––まるで道場破り⁈

そうです(笑)。相手はほとんど男子ですけど中学からは全勝でしたね。