1年で放送終了!? その理由は…
さすが1990年まで鎖国状態にあったアルバニア、ミステリアスすぎだ。「ZJARR TV」とインターネットで検索すると、素肌にジャケットの女性の姿がたくさん…。一体誰が、どんなきっかけでこんな姿でニュースを読むように?
「当時20歳だったEnki Bracaj(エンキ・ブラカジ)さんという女性が最初にこのスタイルで行い、他のキャスターも次々と真似をしました。彼女の胸は日本でいうところのGからHカップ相当。その後、真似して胸の谷間を見せたキャスターも豊満な方は多めでしたね」(ユーリ氏)
しかし、こんな姿でニュース番組を放送されたところで、肝心のニュースが耳に入ってこないのではないだろうか。
「アルバニアは全てのニュースが政治でコントロールされているので、視聴者はニュースなんかに誰も興味は持ちません。歪曲された国際ニュースから犬が逃げた、みたいな地域の話まで全部胸がはだけた状態で放送されていました。当時リアルタイムで見ていたアルバニア人に話を聞きましたが、やはり『胸に気がいって何を言ってるのか全くわからなかったよ(笑)!』と言っていました」(ユーリ氏)
この番組は1年間の放送の中で、やはり抗議が絶えなかったのかというとそうでもないようだ。では、なぜ放送は終了してしまったのか?
「キャスターが『PLAYBOY』に出ると言い出して局長から抑止され、これがきっかけで素肌にジャケットでの放送も禁止となったことで、このスタイルではなくなったようです。『360 grade(360度)』の番組自体は今も放送されており、女性キャスターたちは露出などを狙わない通常の衣装で登場しています」(ユーリ氏)
イスラム教徒が大半の国でこの露出こそが驚きのニュースだが、伝説のニュース番組の復活は果たして…。
取材・文/河合桃子