仕事と家庭と不貞を忘れ、無の境地に達したかった?

もうひとり、セックスとサウナを極める人物に話を聞いた。
趣味はオフの日のサウナ巡りで、撮影前や仕事の合間にも気がついたら足を運んでしまうという筋金入りのサウナーAV男優、細田あつし氏だ。
セックス前のサウナの利点をこう語る。

「サウナに入るとリラックスして本番に臨めますね。代謝が上がるからか、本番中に汗がよく出るんですが、『セックスに対する真剣さが感じられる』と喜ぶ監督もいます。
さらに汗をかいた状態で密着すると、女優さんがウェッティーになって色っぽく見えるんですよ」(細田氏)

それが理由かどうかはわからないが、サウナを愛する同業者は多いとか。

ところで、サウナとセックスはどっちが気持ちいいのだろう?

細田氏は「仕事のセックスと気心が知れたパートナーと楽しむセックスは別物」と前置きした上で、「サウナのほうが仕事で射精するより満たされます」と語る。それゆえ気をつけていることもあるという。

「サウナでととのいすぎると勃ちが悪くなる気がするんです。仕事前は1セットで出ますね」(細田氏)

過去に3セット決めてから仕事に向かったことがあったが、心がまったりしすぎてセックスしたい気分にならなかったとか。男優が勃たないと撮影が始まらないため、必死の思いで勃起させたらしい。細田氏は撮影のあとにもサウナへ行くが、やはり仕事の疲れを癒すことが目的だという。

「サウナへ行くと心が落ち着くし、体調もよくなる。何よりぼーっとできるのがいいんです。現代社会でそんな時間って意外とないでしょう」(細田氏)

もしかするとあのNHKアナウンサーも、仕事と家庭と不貞を忘れ、ひたすら無の境地に達したかったのかもしれない。
だが、高木先生は彼が密会後にサウナへ寄った行為に苦言を呈する。

「行為が終わった後にパートナーがサウナへ行ったと知ったら、きっと女性はショックでしょうね。『え、私で満足できなかったの?』ってね。サウナへ行く時間と体力があるなら、もうちょっと自分に使ってほしいと思うんじゃないでしょうか(笑)」(高木先生)

男性目線ならセックス後だが、女性目線ならセックス前ということか。最後に高木先生から大切なアドバイスを。

「サウナはとても汗をかくので、そのあとに張り切ってセックスして脱水症状にならないよう、水分はしっかりと摂ってくださいね」

サウナと不倫、一度火照った身体はなかなかクールダウンしないもの。既婚者諸氏は心されたい。



文/キンマサタカ 写真/shutterstock