新作映画は『ドント・ウォーリー・ダーリン』

『ミッドサマー』の悪夢再び!? クレイジーな映画で抜群の存在感を放つ、今もっとも推せる女優フローレンス・ピューの新作_2
『ドント・ウォーリー・ダーリン』で演じたのは、違和感を覚えるほど“完璧な世界”で、夫(右/ハリー・スタイルズ)に尽くすアリス役
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若手が『ミッドサマー』のダニーのようなキャラクターを引き受けることは簡単ではなく、躊躇する俳優も多いはず。ところが、その後は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)で四女のエイミーを演じアカデミー助演女優賞候補に。

さらにマーベルの『ブラック・ウィドウ』(2021)に出演してパワフルなアクションを見せるなど、規模の大きな作品に出演し、世界中に演技の幅の広さを知らしめました。この時点で、ほかの20代の俳優たちとは一線を画す一流の演技派に。

そしてフローレンスは、再びチャレンジングな作品『ドント・ウォーリー・ダーリン』(2022)に挑みます。

『ミッドサマー』の悪夢再び!? クレイジーな映画で抜群の存在感を放つ、今もっとも推せる女優フローレンス・ピューの新作_3
不穏な出来事に次々と襲われるアリス。彼女が最後に下す、勇気ある決断に注目!
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完璧な生活が保証された街に住み、平穏な日々を送っていた主人公アリスの周りで頻繁に起きる不気味な現象を描く極限のユートピアスリラー。俳優としても有名なオリヴィア・ワイルドの監督作です。

「ワン・ダイレクション」のメンバーで、『ダンケルク』(2017)でも高い評価を受けたハリー・スタイルズが、フローレンス演じる主人公アリスの夫役。さらに、これまで好青年的イメージが強かったクリス・パイン(『ワンダーウーマン』2017)がカルト宗教の教祖のようなキャラクターを怪演し、その妻をジェンマ・チャン(『エターナルズ』2021)が演じています。

妻は常に夫に尽くし、支える存在であるべきという教えを守って暮らしていたアリスでしたが、徐々に疑問に感じることが多くなり、自らの考えで動き始めます。フローレンスは、細かい感情の変化を秀逸に表現し、またしても非常に難しい演技が必要とされるキャラクターを力演しています。