顔が見える安心感を売ることが大切
YouTubeでの配信をきっかけに、Twitter、Instagram、Facebook、TikTokとあらゆるSNSを活用していった。
「動画作りは手探りで、中には全然見てもらえない配信もありました。試行錯誤を続けていく中でイベント情報だけでなく、店内放送でマイクパフォーマンスする様子を動画配信しようと思いついたんです。
店内放送はお買い得情報や惣菜コーナーの揚げたて時間などお知らせしていて、これを踊りや歌でパフォーマンスすることに。弟の副社長が中心になって動画を作成し、TikTokに上げました」
衛生キャップにエプロンという出で立ちで、全力でおすすめ品を踊りながら紹介するユニークな動画が話題を呼び、とにかくバズった。
驚いたのは、地元の人以外に長崎県や福岡県など隣県から片道4時間かけて「動画見ていて気になったから」「実際に会いたい」と来てくれる人が増えたことだ。
今やTikTokのフォロワー数は4万9000人(2022年9月現在)を超えている。
「夏休みの時期になると大阪や神戸など関西から“動画を見て”と来てくださるお客様が増えて、広く知ってもらうという目的を達成できたと思っています。
それにスーパーで社長が顔出ししているところは少ないですよね?
動画を通して、商品を売っている人間の顔が見えるということは大切で、お客様に安心感を与えられると考えています。
小売業が厳しい時だからこそ、同じものなら『この人から買いたい』『このお店で買いたい』と思ってもらえるための販促ツールとして動画がすごく有効だと感じています」