第1位:『シャークネードカテゴリー2』(2014年)

パクリ、低予算、おふざけが生む悪名高き「アサイラム」映画の傑作ベスト5_5

そしてアサイラム社を語る上で絶対に欠かせない作品群が、シャークネードシリーズだ。中でも二作目の『シャークネード カテゴリー2』(2014年)の評価が特に高く、ファンからは圧倒的な支持を得ている。

「かつてサメを伴った竜巻〝シャークネード〟からロサンゼルスを救った主人公。彼はニューヨークへのフライト中に、上空でまたしてもサメと遭遇してしまう。新たに発生したシャークネードを前に、フィンは再び立ち上がる……」というその荒唐無稽さが特徴。

後半、前作『シャークネード』(2013年)に引き続き、主人公がチェーンソーを片手にサメを切り倒す様は痛快の一言。もっとも、さすがにやりすぎだと判断したのか、続編では「シャークネードのサメは普通のサメとは違う」、「気の毒だが、自衛のためにシャークネードと戦う必要がある」などのサメに対するフォローがなされているが。

ともかく前作以上にキャッチーな見所が多く、クライマックスの盛り上がりはまるで名作。全六作品の続き物だが、あえてこの二作目から観るのもいいだろう。

なおアサイラム社、日本向けのインタビューでは「(アサイラム映画は)日本以外の国では嫌われているんだ」などとうそぶきつつも、このシャークネードシリーズの(特に自国での)大ヒットでしっかり利益を上げ、主演に莫大なギャランティーを支払ってもいる。

以上が、イチオシのアサイラム映画だ。ばかばかしいものやおふざけにご理解のある方は、せめて『シャークネード カテゴリー2』だけでもご鑑賞いただきたい。

取材・文/知的風ハット