――今回の帰国期間では、プロ野球の始球式も行いましたよね。渡辺選手は少年期にやったことがあるということですが、東野選手の見事なノーバウンド投球は、驚きました。

渡辺 事前にキャッチボールで練習したときも、しっかり届いていました。力はあっても、距離感を把握するのが難しいと思うんです。下にたたきつけちゃう可能性もあるし。関係者の方も(ノーバウンドで捕手がキャッチできる場所への投球は)珍しいって言ってました。

東野 最初はコントロールがめちゃくちゃでした。バッター役のマスコットに当てちゃいけないから、ちょっと逆側に投げました。

渡辺 マウンド上ではそれを話していましたね。ちょっと左側を狙ってね、って。それで、ちゃんと来たからすごいですよ。

東野 勇大君が一歩前に出て取ってくれたからだけど、可愛く投げたかったな。届かない~って。

渡辺 ちゃんと、剛速球、来てました(笑)。

――渡辺選手は、バドミントンは左利きですけど、投球は右利きなのですか?

渡辺 そうなんですよ。僕は、お箸を持つときとか字を書くときは左です。でも、黒板にチョークで書くときは右ですね。習字と同じ感覚かな。左だと次の字に移っていきにくいし、習字は穂先の動かし方が不自然になるから右で習うんですよね。サインも右で書きますね。左手ほど細かくは書けないですけど、大きくなら右で書けます。ボールを投げる蹴るは、右ですね。バスケットボールのドリブルも右です。野球の打席も右です。あれ? なんで、バドミントンは左なんですかね(笑)。

競技とは少し離れた話題が多いからか、2人は終始リラックスして話してくれているように見えた。クールな渡辺選手と天真爛漫な東野選手。そのキャラクターも伝わってくるような楽しい会話が続いていた。

後編では、競技や情報発信についての取り組みに触れ、長くペアを組む2人の関係性についても話をうかがう。

インタビュー後編 はこちら

バドミントン世界選手権でも大活躍! 渡辺・東野=ワタガシペアのリラックス法とは?_6

<渡辺選手>
Gジャン ¥25300、Tシャツ ¥8800/サンディニスタ(トゥー・ステップ) 〈03-5794-4343〉 パンツ ¥25300/ボドコス(チャコール トーキョー)〈03-6432-5267〉 シューズ/スタイリスト私物

<東野選手>
リング 各¥20900/hHOME 〈http://hhome.jp/〉 セットアップ、ブーツ /スタイリスト私物

取材・文/平野貴也 構成/星山江里可 撮影/猪原悠 ヘアメイク/榎田茉季(ROI) スタイリスト/坂下シホ