コロナ禍で模索した、東京ばな奈の新たな可能性

——コロナ禍によって、東京を訪れる人が減ったこの数年間は、御社にとってもさまざまな苦労があったのではないでしょうか?

私たちとしては、あまり苦労をしたという感覚はなくて。むしろ新たな取り組みにチャレンジできた期間だったと捉えています。

たとえば、これまで「東京土産」であることにこだわり、販売店は都内に限定してきたのですが、コロナ禍の移動制限を受けて、全国各地に期間限定のショップをオープンしました。

ここ数年でコラボ商品の開発が一気に加速したのも、自粛生活を余儀なくされるみなさまに、私たちなりに少しでも楽しさをお届けしたいと考えたからです。ほかにも海老名サービスエリア(EXPASA海老名)で、東京ばな奈ブランドを冠したソフトクリームやカレーまんを販売するなど、これまでにない発想で東京ばな奈の可能性を追求できた数年間だったと感じています。

東京ばな奈が、東京土産の大定番になったワケ。バナナの日に振り返る、30年の歴史_5

——そのほかに新たな取り組みなどがあれば教えてください。

新たな取り組みというわけではないのですが、2018年に8月7日が「東京ばな奈の日」として認定されたことを記念し、毎年8月に『東京ばな奈こども自由研究大賞』と題して、東京ばな奈に関係する作品をSNS上で募集しています。今年度からは中学生以上を対象とした「おとな部門」も新たに設けられました。興味のある方は、ぜひ公式アカウントをご確認いただけますと幸いです。自由な発想での応募をお待ちしています!

取材・文/福地敦