東京という街とともに、進化を続けてきた東京ばな奈
——これまで御社が手がけた商品のなかで、商品名に「東京ばな奈」を含むものは100種類を超えるそうですね。特に大きな話題を呼んだものはありますか?
個人的に印象に残っているのは、東京スカイツリー®の開業にあわせて発売された「東京ばな奈ツリー」です。それまで社内で「ヒット間違いなしの奥の手」として、あえて温存していた「チョコバナナ味」を満を持して採用したはじめての商品です。
——ヒョウ柄の模様も印象的ですね。
東京ばな奈にとっても「柄物」はこれがはじめての試みだったのですが、お客さまから「かわいい!」との声をたくさんいただくことができました。今から振り返ると、「東京ばな奈=かわいい」という新たなパブリックイメージが定着するきっかけになった商品と言えるかもしれません。このヒットをきっかけに、現在ではさまざまな柄や模様をあしらった東京ばな奈が販売されています。
——ほかに話題になった商品はありますか?
2017年に上野動物園にパンダの赤ちゃん・シャンシャンが誕生したことをきっかけに販売した「東京ばな奈パンダ」も大変好評でした。当時は私も販売員として売り場に立っていたのですが、本当に開店から閉店までひっきりなしにお客さまがいらして。個人的にもすごく思い入れの強い商品ですね。
——スカイツリー®の開業や、パンダの誕生など、東京を象徴するような出来事にあわせてヒット商品が生まれているのが面白いですね。
たしかにそうですね。私たちとしては東京に注目が集まるタイミングで、みなさんに楽しんでもらえる商品をお届けしたいと努めてきただけなのですが、結果として「東京とともに進化してきたお菓子」と言えるのかもしれません。