大会記録を3分以上更新…他大学を圧倒した早稲田の強さ

もはや、手がつけられない強さだった。

11月1日、愛知県の熱田神宮から三重県の伊勢神宮までの8区間106.8キロで争われた第58回全日本大学駅伝。早稲田大学は5時間3分31秒という驚異的なタイムでゴールテープを切った。

​最終8区で区間賞を獲得し、早稲田大学を16年ぶりの全日本大学駅伝優勝へと導いたエース・工藤慎作(4年) 撮影/和田悟志
​最終8区で区間賞を獲得し、早稲田大学を16年ぶりの全日本大学駅伝優勝へと導いたエース・工藤慎作(4年) 撮影/和田悟志
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2022年に駒澤大学が樹立した従来の大会記録を3分16秒も更新。2位の國學院大學には3分34秒もの大差をつけた。

10月12日の出雲駅伝でも大会新記録を樹立して優勝しており、これで学生三大駅伝の2冠を達成。2010年度以来となる三冠への期待は、一気に現実味を帯びてきた。

今回の全日本で特に際立ったのが、各区間に配置された選手たちの圧倒的な走力だ。

1区の本田桜二郎(1年)がトップとわずか2秒差でつなぐと、2区の増子陽太(1年)が区間新記録の快走で首位に浮上。続く3区の新妻遼己(1年)も区間新記録をマークし、後続との差を一気に広げた。

さらに5区では鈴木琉胤(2年)が区間新記録を樹立。最終8区ではエースの工藤慎作(4年)が区間賞を獲得するなど、8区間中4区間で区間賞を獲得した。

大会前には5時間6分台を一つの目標にしていたとされるが、それを3分以上も上回ったことになる。

全日本大学駅伝を現地で取材したスポーツライターの和田悟志さんは、早稲田の強さについてこう語る。

「まだ一部の大学しか話を聞けていませんが、出雲のときは、まだ箱根はわからないんじゃないかという感じだったと思います。でも、今回の全日本のゴール後の他大学の監督の反応としては、このまま箱根も3冠してしまうんじゃないかと脱帽したチームはあるんじゃないでしょうか。それぐらい圧倒的な勝ち方だったと思います」

注目したいのは、エース級の選手だけが活躍したわけではないという点だ。

今大会では堀野正太(2年)や主将の小平敦之(4年)も、それぞれの区間で安定した走りを披露した。

絶対的なエースの存在に加え、各区間を確実につなげる選手がそろっている。これまでの早稲田に足りなかった「総合力」が、確実に高まっている印象だ。