決して消えることのない“ウワサ”

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【新連載・漫画】「人気芸人の性的DM疑惑」「食パンにコオロギが入っている?」…いまだ消えきらない“噂”を誰が終わらせるのか『〆〆〆ルー 南関東・連続女性カオハギ事件』第1話_1
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2024年、お笑いコンビ・アインシュタインの稲田直樹をめぐり、本人のSNSアカウントから女性に性的な画像を求めるDMが送られたとする疑惑が拡散した。

稲田は当初からアカウントの乗っ取りを訴えていたが、SNSではDMのスクリーンショットなどを材料に、「文体が本人に似ている」「過去の口調と一致している」といった“考察”も相次いだ。

その後、稲田のアカウントに不正ログインした人物が実際に逮捕され、少なくとも本人が訴えていた“不正ログイン”が実際にあったことは判明した。

ところが今年9月、稲田本人はテレビ番組で、「SNSでアカウントを乗っ取られたときにめちゃくちゃ拡散されてたけど、真犯人が逮捕されたときはみんな興味ない」と吐露。いまだに「エッチな事しちゃったやつって目で見られてて」と語っている。

このように、噂は答えが出れば消えるわけではない。

企業をめぐっても似たことは起きている。

Pascoをめぐっては2023年ごろ、「パンにコオロギを入れている」「政府の補助金を受けて昆虫食を推進している」といった情報がSNSで広がり、不買を呼びかける声まで出た。

たしかにPascoが、食用コオロギパウダーを使用していることを明示した専用商品を販売していたのは事実だ。一方、一般の商品に知らないうちに混ぜていたわけではなく、「政府の補助金欲しさにコオロギ食を推進していた」という情報も事実ではないと検証されている。

それでも騒動から数年がたった現在も、SNSには「あれ以来Pascoのパンを買っていない」「パスコはコオロギを食べさせようとした企業」といった投稿が残る。

こうした噂が広がる過程では、過去の投稿を掘り、写真や文章を比較し、「あれも怪しい」「これも証拠では」と、真偽不明の段階からさまざまな“考察”が重ねられていく。答えが出ていないからこそ誰もが参加でき、そんな“疑惑の考察”自体が、いまやひとつのエンターテインメントになっている側面もある。

では、膨らみ続けるこのような噂を誰が“〆る”のか。

漫画『〆〆〆ルー』で記者を主人公にするにあたり、原作者・神谷克麻氏は、実際の記者たちに取材の話を聞いたという。

「記者の方々に話を聞いていて印象に残ったのが、SNSで話題になっていることを『何かあるかもしれない』と思って取材しても、関係者に聞いたり、現場まで行ったりした結果、『そんな事実は確認できませんでした』で終わることも当然あるという話でした。

これは、いわゆる“ファクトチェック”とは少し違うと思うんです。最初から『この噂は嘘なのか確かめよう』と取材を始めるわけではなくて、あくまで取材をした結果、何も確認できなかった、ということですから。

それってすごく報われにくい取材だなと思いました。時間も手間もかかるのに、結論は“何も確認できませんでした”。おそらく最初の噂ほど読まれることもないでしょう。

それでも、誰も確かめなかったら、“あるらしい”という話だけが残って、それを事実ととらえる人もいる。となると一部の記者の人たちは、手間をかけて取材することで、SNSみたいに好き勝手に膨らんだ話に、一度線を引く役割も担っているのかもしれないと思いました」

そんな“〆る側”の人間を主人公にしたのが、『〆〆〆ルー』だ。

第1話で描かれるのは、ネットに転がる奇妙な噂を追い、現地まで足を運ぶ記者。何もなければ、「そんな事実はありませんでした」と記事にしてきた。

今回、彼が取材するのは――「住民全員が同じ顔をした村」という噂。それは、いつものように「何もありませんでした」では〆られない場所だった。

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【新連載・漫画】「人気芸人の性的DM疑惑」「食パンにコオロギが入っている?」…いまだ消えきらない“噂”を誰が終わらせるのか『〆〆〆ルー 南関東・連続女性カオハギ事件』第1話_2
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文/集英社オンライン編集部