害があるのは真っ黒に焦げた肉よりもスマホ?
健康を害する食べ物のうち、いちばん怖いものは?「真っ黒に焦げた肉を食べると癌になる」「揚げ物は健康に害だ」「あまり甘いものを食べすぎるな」「インスタント食品とファストフードは健康によくない」といったことはもはや常識だ。そして、できれば食べないように心がける。
私はスマートフォンを真っ黒に焦げた肉だと思って、できるだけ見ないように努力している。スマートフォンを見ている間、「私は今、真っ黒に焦げた肉を食べているところだ。癌にかかるかもしれない。だから早くどこかにやってしまおう」と繰り返す。そして電源を落とす。実際に精神衛生上、害があるのは真っ黒に焦げた肉よりもスマートフォンだ。
私たちは体に悪いものを食べれば、健康を害するのではないかと恐れるくせに、精神的な健康に対して何よりも害のあるものを毎日、何時間も欠かさず、きちんきちんと摂取している。恐れがないのだ。
あなたは、最も体に悪い食べ物は何だと考えているだろうか? その食べ物とスマートフォンは全く同じだと思ってほしい。いや、スマートフォンはもっと悪いものだと心に刻んでおこう。反対に世界で最も体によい食べ物を思い浮かべ、そのイメージに古典を重ね合わせてほしい。
実際のところ、スマートフォンを全く見ないことは今の世の中では不可能である。けれども、スマートフォンによって害される精神的な健康は、古典によって元に戻そう。古典は病気を予防してくれるだけでなく治療もしてくれる。だからコツコツ古典を摂取するのがいい。
現代ではスマホの方が害?
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「最も高価なウィスキー」を検索してみると、かつて約24億7000万ウォン(約2億7000万円)というとんでもない値段で取引された1本が出てくる。様々な理由があるだろうが、1世紀近い歳月を経て熟成されたという事実が、おそらくそのウィスキーの価値を高めたのだう。
酒好きな人々(私もその一人だ)は、このような記事を読むと「1滴だけでも味わえたら、それ以上の望みはない」と語る。私にとっては古典がすでにそういう存在だ。死ぬまでに1滴でも多く飲みたい貴重なものなのだ。
ヘンリー・デイヴィッド・ソローも、古典について次のように語る。
「古代の最も賢明な人々が語り、その後のあらゆる時代の賢者がその価値を保証してきた、黄金のような言葉の数々が、ここにある」
私を生かし健康で幸せにしてくれる秘訣は、すべて古典に詰まっている。
古典は古ければ古いほどいい。検証されているからだ。
古典は人生の答えである。長い歳月のなかで、整えられ、修正され、補完され、今の私たちの生活に最適化された答えだ。
今日、スーパーに行って体にいい食材を購入し、書店に寄って、精神の健康にいい古典を1冊購入しよう。読者のみなさんの限りない健康をお祈りする。
#1はこちら
文/コ・ミョンファン 写真/Shutterstock
どん底から最高の人生に変わる「古典」の知恵
コ・ミョンファン (著), 小笠原藤子 (翻訳)
2026/5/22
1,980円(税込)
280ページ
ISBN: 978-4799332818
★韓国15万部突破★
★教保文庫出版アワード2024「今年の作家賞」受賞作★
★ノーベル文学賞受賞者ハンガンとの同時受賞で話題となった書籍、待望の邦訳★
人生の答えは、すべて古典が知っている
―― 主体的に生きるための独自の答えを見つけ出す実践的読書術
絶望の淵で実証された「古典」の力があなたの人生を大好転させる。
人生の答えはすべて「古典」が知っているというと、あなたは大げさだと思うでしょうか。
しかし、これは決して大げさではありません。確固とした事実なのです。
なぜなら、著者は、交通事故によって余命3日という宣告を受け、すべてを失ったあと、古典に読みふけることで得た知見によって、人生を大好転させたのですから。
まさに著者こそ、「古典の力」の体現者と言えるでしょう。
また多くの成功者は、古典を読んでいることは旧知の事実です。
それは、人間に悩みの根底にあるものは古今東西変わらないことを知っているからでしょう。
人々は、進化しながらも、結局同じことを続けているものです。だから、古典を紐解けば、答えにたどり着くことができるのです。
「古典」という数千年の経験が凝縮された最強の武器を手にしたとき、あなたの人生は確信に満ちた、新しいステージの幕を開けることでしょう。
【目次】
はじめに 人生の答えはすべて「古典」が知っている
第1章 自分の正体を知る――私は何者だろうか
なぜ、グレゴール・ザムザは「虫」に姿を変えたのか
2×2の答えとは?
なぜ、ドン・キホーテは老いてなお冒険の旅に出たのか
カミュや芥川が描いた「暗い欲望」を自分の中に認める
知らないことが増えるとき、人は成長する
自分の中に眠る「星の王子さま」を目覚めさせよう
少し足りない状態が満足を生む
古典を読み、時間を味方にする
主人公に深く感情移入し、自分の価値を高める
イワン・イリッチと一緒に人生の方向性を見つける
さっと通り過ぎ去った時間の意味を考える
誰かの影としてではなく自らの翼で羽ばたこう
あらゆるものは繋がっている
第2章 自分らしい生き方を知る――どう生きればいいのか
今まさに幸せでいることの秘訣は「素朴」にあった
なぜ、いつまで経っても望みがかなわず不幸なのか
苦痛のない快楽はない
人のために生きることこそ自分を幸せにする
強い子どもは自然の中で育つ
どれほど所有すれば幸福になれるのか
「あれ」を捨てて「これ」を拾う。老子に聞く生き方
500年前の敗戦記から失敗しない方法を習得する
努力の仕方ではなく努力の方向を変えてみる
知っていることは実践できていると錯覚してはいないか
何気ない日常の一食から人生の喜びを!
自分の人生を生きるために、いつも死を覚悟する
第3章 自分にしかできないことを知る――何をすればいいのか
とりあえず始めよう。計画はそれからだ
チャンスの音はどこから聞こえてくるのか?
1日たった10分、ただ「考える」を始めよう
「被害者」ではなく「冒険家」の目で見る
古典で身につけた力を実生活に取り入れる
失うことより得ることを信じて一歩外に出てみよう
勝ってから戦う。孫子の兵法こそ、最強の戦略だ
必死に描き続ければ独自のスタイルが出せる
ぼうっとしている時間は、何もしていない時間ではない
なぜ、『若きウェルテルの悩み』で憂うつ症が消えたのか?
料理こそ、身につけるべき人生最強のスキルである
読み、歩き、考え、そして書く。こうして人は完成する
古典を1時間読めば、どんな不安も消えていく
おわりに 自分がいるべき場所を見つけよう
本書で言及された古典