体調は常に不調

「もしかしたら、更年期障害なのかもしれない」と、感じ始めたのは51〜52歳くらいの頃。

まず、ズドンと気持ちが落ち込みやすくなったんですよね。

でも、人間、生きていれば落ち込むことなんて普通にあるわけで。

あまり気にしないでいたら、今度は眠りが浅くなり、さらには、異常な暑さを感じるように。

これもホットフラッシュの一種なのでしょうか。

ただでさえ眠りが浅いのに、暑さによる寝苦しさで深夜に何度も覚醒。

以前は湯たんぽがわりに重宝していた愛犬のパコ美ですらも今は暑苦しくて、布団への侵入を断固拒否。

この冬は一度も暖房をつけずに過ごしましたからね。

「もしかしたら」と調べると、案の定「更年期の症状です」という回答にぶち当たる。

この症状ってもしかして……?
この症状ってもしかして……?
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疑惑が確信へと変わるなか、生理の回数も徐々に減少。

「あれ、3ヶ月来てないな」が「半年来てないな」に変わり、「遂に終わったのかな」と思いきや、ふいにまた突然やって来たりする……。

女心を惑わせるダメ男のごとく、気まぐれに私を振り回す月経周期。

乱れるばかりのその周期に「ああ、閉経間近なのだな」と痛感する今日この頃。

カウントダウンが始まっているからこそ、最近はナプキンを買うのもちょっと嬉しくてね。

全部使い切れるかどうかもわからないのに「どのナプキンにしようかな♡」って、ウキウキしながらいつもより高級なものを選んでみたりして。

“更年期”とは閉経前の5年間と閉経後の5年間をあわせた10年間のことを言うそうです。

今の私は間違いなくその更年期ゾーンにいるわけですが、症状は軽いほうなのかもしれませんね。

「鬱っぽい症状がもっと酷くなったら、仕事に差し障りが出るようなら、病院に行こう」と思ってはいるのですが。

「今日は無理だなぁ。あんなに人がいっぱいいるなかでワーワー言える気がしないなぁ」と思いながら家を出ても、いざカメラが回り出すと「ウェ〜イ‼︎」と言えてしまうというか。

これはもう、仕事を続けるなかで身につけたバラエティタレントの性のようなものなのでしょうか。

どんなに気分が下がっていても、仕事が始まりさえすれば、テンションはドンドコ上がっていく、そんな自分が怖いよね。

また、今は親の介護でそれどころじゃないというか、やるべきことが盛り沢山で忙しいっていうのも症状が軽い理由のひとつなのかもしれません。

それを言葉にするならば“ランナーズハイ”ならぬ“介護ハイ”(笑)。

常にマルチタスクを抱えて走る、ハイ状態が続いているからこそ、更年期の症状にあまり目が行かないのかもしれないよね。

50代でぶち当たる家族の介護
50代でぶち当たる家族の介護

個人差が大きいと言われている更年期障害。

私の症状はやはり軽いほうなんだろうなとは思う。

だけれども、決して絶好調な状態ではないわけで。

バラエティタレントの性を武器に仕事をやり終え、テンションが上がったまま家で酒を飲んで、そのまま寝たかと思いきや眠りは浅く、深夜に暑さを感じて何度も起きて、時計を見ては「まだ1時間しか寝てないじゃん!」と絶望。

で、翌日は寝不足のまま仕事場へ……。

ここ数年、ず〜っとその繰り返し。

もうね、ず〜っと体調は不調なわけですよ。

ただ、年齢を重ねると、膝が痛いとか、腰が悪いとか、誰しもがどこかに不調を抱えていて。

そもそも「今日は絶好調!」っていう日のほうが珍しくなるから。

そんな老化の流れに乗ってヌルッと更年期はやってくるから。

突然やってくるわけじゃないから。

普段の不調に少し深みが加わった、くらいの感覚でどうにかなっているんだよね。