空きテナントが目立つアメリカでは治安悪化も
外食需要の減退は、国内の深刻な中価格帯飲食店の減少を招きかねない。これがすでに起こっているのがアメリカだ。「TGIフライデーズ」や「レッドロブスター」が経営破綻。「ウェンディーズ」「デニーズ」などが大量の店舗を閉鎖している。共通しているのは中所得者向けの大衆レストランであることだ。アメリカは外食需要が二極化しており、ミドルクラスのレストランの苦境が目立つ。
これはインバウンド需要が消失した後の日本を予見しているかのようだ。
日本の外食企業では、海外に活路を見出す企業も目立ち始めた。カレーショップを展開する壱番屋は、2026年度に33店舗の海外店を新規出店する一方、国内は18店舗を計画している。「丸亀製麺」のトリドールホールディングスも2026年度は海外事業で110店舗を出店する予定だ。「丸亀製麺」の国内新規出店計画は45店舗である。
国内のレストランが空洞化する問題は、飲食企業だけに限らない。アルバイトなどの雇用の受け皿が失われ、ショッピングモールや雑居ビルなどの空きテナント問題も表面化するだろう。アメリカでは街の空洞化が進んで治安面への影響が懸念されるケースもある。
訪日外国人の減少を見越して、飲食店はいち早く国内の顧客獲得に力を入れるべきだ。一方で、政府は外国人観光客増加に向けた取り組みが欠かせない。インバウンド消費の腰折れは深刻な事態を引き起こす可能性もある。
取材・文/不破聡












