大学卒業後はサラリーマンに…諦められなかった音楽への思い
ヒップホップをベースに、TOCの情緒あふれるリリックが特徴となっているヒルクライムの楽曲。TOCがヒップホップに魅了されたのは、地元・新潟県の大学に通っていた時のことだった。
「ヒップホップに目覚めて、ラップを始めたのは19歳のときでした。大学に入る前までは、剣道一筋でスポーツばかりの日々だったんですけど、高校卒業と同時にやる気が燃え尽きてしまって。
大学からは何か別のことに打ち込みたいなって、なんとなく考えていたちょうどそのときに、大学の学園祭のステージで先輩たちがラップを披露している姿に衝撃を受けたんです。
カッコよすぎて、先輩たちがスターみたいに輝いて見えて。そこから本格的に自分でラップをやり始めました」
最初は洋楽のヒップホップのビートに合わせてリリックを乗せる練習をするなど、ヒップホップのスキルを一から独学で身につけていったTOC。
しかし、音楽はあくまで趣味として割り切り、大学卒業後は建設会社に就職した。
「将来は安定した職に就きたいという思いがあったんです。音楽は本当に楽しかったけれども、仕事にするという考えは当時まだなくて、普通に就職活動をして建設会社に入社し、営業の仕事をすることになりました。
就職したはいいものの、次第にこの仕事は合わないかもしれないと、違和感を抱くようになっていったと同時に、音楽に対する思いが一気にあふれてきたんですよね。
大学生の時を振り返ってみて、やっぱり音楽をしていたときは、“生きている実感”を得られていた時間だったなと改めて感じたんです」
こうした葛藤について、大学時代からクラブでのライブ活動をともに行なっていた相方のDJ KATSUに相談したことが、結果的にヒルクライム結成へと繋がった。
「KATSUに音楽に対する自分の正直な気持ちを相談したところ、“TOCの実力だったら絶対いけると思うよ。もしお前が本気なら一緒にやろう”と言ってくれました。
このことがきっかけとなって、入社して3か月で会社員を辞め、音楽を本格的にやろうと決意したんです」














