すべてが決められた一日の流れ

洗濯物を出すと、静かな時間が訪れる。本を読んだり、ぼうっとしたりして過ごす人が多い。ここから夕食までの間に、運動の日には30分間の運動が、入浴の日には15分間の入浴が、適宜のタイミングで実施される。

独房の中では、基本的に座ったままでいなければならず、用がなければ立っていることも許されない。私は腰痛の持病を抱えていたので、座る姿勢を強いられるのは苦行だった。

静かな時間が2時間ほど続いた後、「室内体操」の時間になる。10~15分しかないけれど、座ることに疲れた体を動かす貴重な時間だ。独房の中では、筋トレなどの運動はこの時間にしかすることができない。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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「昼食」の後は、平日は1時間半、休日は2時間ほど「午睡」の時間になる。まだそれほど疲れていないので、途中で目が覚め、天井を見つめながらあれこれ考え事をしてしまう。

午睡が終わってしばらくしたころに、朝に出した洗濯物が戻ってくる。洗濯物は乾燥機にかけられるようで、戻ってきた直後はほんのりと温かく、冬にはカイロ代わりになる。

平日だけ、14時ごろに「給湯」の時間がある。読んで字のごとく、沸かしたお湯をポットに注いでもらえる時間だ。プリズンで250日間過ごしたけれど、熱いお湯の用途は、カップヌードルに注ぐことしかなかった。

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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その後、午後の室内体操があり、1時間ほどすると「夕食」になる。昼食が11時台、夕食が16時台と早めなのは、おそらく看守たちが12時台に昼食を食べ、17時に業務を終了させるため、中の人の昼食と夕食が前倒しで実施されるのだと思われる。

夕方の「点検」が終わり、17時ころになると、ラジオ放送が流れだす。外の世界とのつながりを感じて、どこかホッとするひとときが訪れる。

18時になると、「仮就寝の時間になりました」という放送が流れる。「仮就寝」になると、布団を敷いて横になることが許される。ただし、横になると本を読むことが許されないので、私は座ったまま本を読みつづけていた。

21時の時報が鳴ると、「就寝時間になりました」という放送が流れ、プリズンの全体が薄暗闇に包まれる。けれど、すぐに眠れることは滅多になく、あれこれと考え事をしてしまうことが多かった。