「外部からの侵食」と「内部からの崩壊」

不満を抱える有権者の心を、「外国人排除」などのわかりやすい本音で刺激し、強い組織力で取り込んだ参政党に支持者を奪われたこと。そして、山本代表という一人のカリスマに頼りすぎ、民主的な組織を作れず、極端な方向へ走って自ら崩れていったこと。この「外部からの浸食」と「内部からの崩壊」が同時に起こった必然的な結果である。

なぜれいわ新選組は嫌われたのか…内部からの崩壊が同時発生した必然的な結果「参政党に奪われただけではなかった」_4
すべての画像を見る

理想を語るだけでは政治の現実に勝てず、組織としての強さを持たなければ政党は生き残れないということを、この崩壊劇は示している。

経済的困窮層の怒りを代弁することで勢力を拡大したが、組織としての足腰を鍛えることを怠り、内実が伴わないまま「純化」という名の排他性に突き進んでしまった。より過激な言説と強固な組織を備えた参政党に支持層を奪われ、象徴を失うことで自壊したその姿は、熱狂にのみ依拠するポピュリズムがいかに脆いかを物語っている。

地に足のついた組織論と、理想を現実化するための柔軟な戦略を持たない勢力は、どれほど高邁な理想を掲げようとも、政治の荒波の中で淘汰される運命にある。

文/小倉健一  写真/集英社オンライン