ラーメンが世界食になる可能性を信じて
「FeeL」の技術は他の職人に継承しないのか、との問いには「物理的には消えます」ときっぱり答えた。
「でも、言語化はできています。今までも30カ国くらいの研修生に伝えてきた。その人たちの中に少しでもそのエッセンスが残っていればいいなと思います」
ラーメンが世界食になる可能性も、本気で信じている。ピザやハンバーガーのように、土地ごとの表現があっていい。日本の醤油ラーメンは日本で、テキサスにはテキサスのラーメンがあっていい。
壮大なビジョンの裏にあるのは、地道な努力への覚悟だ。
「スキップはない。とにかくやりまくるだけです。今までも5年で8年分ぐらいは働いたと思います(笑)」
渡邊さんの第3章はこれから始まる。青梅で磨き上げた一杯は終わるが、ラーメンとの対話は続くのだ。
2月28日、「Ramen FeeL」の灯が消えるその日も、渡邊大介はきっと未来を見据えている。ラーメンがまだ見ぬ世界へ踏み出す、その先頭に立つために。
取材・文・撮影/井手隊長













