命をかけてテレビを観ていた日々

—違う局でザッピングしてたんですね(笑)。

友保 それ毎回やってて、おかんにめっちゃ怒られた記憶があるんですよね。うるさいって。日曜日に『キテレツ大百科』エンディングの『初めてのチュー』聞くとちょっと悲しかったしなぁ。もう明日から学校行かなあかんわって。

小林 俺『まじかる☆タルるートくん』で確か一番最初の勃起した記憶がある。

—どういうことですか。

小林 なんか本丸(主人公:江戸城 本丸)が操られてて、「違うんだ!!」って言いながら伊代菜ちゃんの足動かして、本丸が寝そべった状態から足で伊代菜ちゃんのおっぱい触る。

—平成ですね〜。

友保 逆で俺めっちゃ『タルるートくん』で覚えてんのが、本丸がなんかめっちゃ足しばかれんねん。で、「歩かれん!」ってなるけど、ほんま根性で逆立ちして「これで歩ける」っていうやつ。

小林 ああ、あったわ。

友保 こいつマジやな思って、グッときたな。

—すごい、性の目覚めとスポ根の両方ある『まじかる☆タルるートくん』。

友保 わし『とっても!ラッキーマン』も好きでした。好きすぎてCDこうてもうたんですよ。車で流してたら、「ラッキー♪ クッキー♪ 八代亜紀♪」」って歌詞があって、おかんとおとんが、ちょっと心配な顔して「お前なんで八代亜紀好きなん?」みたいな。ちょっと険悪な空気になってんな。

『とっても!ラッキーマン』(集英社) ©ガモウひろし/集英社
『とっても!ラッキーマン』(集英社) ©ガモウひろし/集英社
すべての画像を見る

小林 八代亜紀好きで険悪なるんや(笑)。

友保 なんか歯医者に行くみたいなんで、わし一人でよういかんからばあちゃんについてきてもうて、で、歯医者終わってばあちゃんがお菓子買ってあげるよ言うて、俺ラッキーマンのお菓子選んだんですけど。
ばあちゃんに「あんたこれ何」って言われて、「ラッキーマンって言うねん」「何それ」「えっと、全部ラッキーで」みたいな、ばあちゃんにラッキーマンの説明してる時に俺初めて「恥ずかしい」という感情を知りましたよ。情けないな思って(笑)。

—「ラッキー、クッキー、八代亜紀」。いい話ですね。

友保 あの頃テレビ見るのに命かけてましたからね。『装甲騎兵ボトムズ』の再放送やってて、でも最終回の時にちょうど用事があって、録画予約してたんですよ。
家帰ってそれ見よう思ったら、おとんがNHKつけてて、最終回録画できてなくて、泣くぐらい怒鳴ったこともありましたね……。

—止まりませんね、平成トーク。お二人が令和の今思う、「平成の頃これがなくてよかった」と思うものは?

小林 SNSじゃないですか。絶対良くないタイミングでお酒飲んで、絶対良くないところでゲボ吐いて大盛り上がりしてるのを上げてるはず。

友保 そうやな。絶対キ●タマの裏とかネットに上げてたよな(笑)。なくてよかったわ…。

—なるほど(笑)。では逆に、「今あったらいいなと思う平成のもの」ですと…?

友保 そうですね。ゆるゆるの放送コードですかね(笑)。

取材・文/西澤千央 写真/石垣星児