高関税という逆風を円安が跳ね返す構図に
アメリカのトランプ関税の影響を回避している点も見逃せない。
Nintendo Switchが業績にフルで寄与した2018年3月期の営業利益率は16.8%で、今期は15.8%だ。1ポイント低下している。しかし、純利益率は18.8%であり、2018年3月期と比べて5.5ポイントも上昇しているのだ。
要因は2つある。今期は円安が進行した影響で480億円もの為替差益がプラスされていることと、モバイルゲームの「Pokémon Trading Card Game Pocket」(ポケポケ)が大ヒットした影響で、関連会社から650億円近い利益がもたらされているのだ。
円安に振れていることは、任天堂にとって特に追い風である。Nintendo Switch 2の米大陸の販売台数は598万台で、日本よりも120万台多い。任天堂は高関税を価格転嫁せずに原価として吸収するという身を切るような作戦に出たが、それによって販売台数を伸ばすことに成功した。
そして、稼いだドルの価値が相対的に上がっていることで、任天堂の最終的な利益率を伸ばしているわけだ。
任天堂は今期のドル円における想定為替レートを150円としているが、現在は155円前後で推移している。今週末の衆院選で大きく動く可能性は残されているものの、さらなる差益が生じる余地は十分に残されているように見える。
残りの四半期において任天堂は、1月15にリリースした世界的ヒットシリーズ「あつまれ どうぶつの森 Nintendo Switch 2 Edition」をはじめ、バトルをしないポケモンゲームという意欲作「ぽこ あ ポケモン」、海外で根強い人気を持つテニスゲーム8年ぶりの新作「マリオテニス フィーバー」の発売を控えている。業績のさらなる伸長にも期待できそうだ。













