メモリ高騰でも営業利益率は20%近くまで上昇

任天堂の2025年4月~2025年12月の純利益は、前年同期間の1.5倍となる3588億円だった。今期は通期の純利益を3500億円と予想しており、第3四半期累計期間ですでに超過している。しかし、任天堂は通期業績予想の修正は行なわなかった。

主要な証券会社や調査会社のアナリストが企業業績予想の平均値を集計して予想したQUICKコンセンサスにおける、任天堂の通期純利益は4086億円だ。市場予想に対する進捗率は現段階で9割近くにまで及んでおり、任天堂の足元の力強さを見せつける結果となった。

任天堂の株価は2025年11月6日に一時1万4630円の高値をつけたものの、その後、続落。2026年2月2日に一時9773円をつけた。下落時に懸念されていたのがメモリ価格高騰による、収益力の低下だった。

生成AIの台頭によって半導体の特需が起こり、2025年の秋ごろからメモリの価格高騰が進んでいた。それを受けて各パソコンメーカーは次々と価格転嫁を進めていたのだ。いっぽう、Nintendo Switch 2の価格は据え置かれたままだった。

収益力低下の懸念を払拭するように、任天堂の営業利益率は上がっている。2025年10月~12月の営業利益率は19.2%だ。7月~9月は16.7%だった。

※決算説明資料より筆者作成
決算説明資料より筆者作成
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原価率も60%程度でほとんど変化しておらず、メモリ高騰の影響を強く受けている様子はない。

利益率が上がっている背景には、ソフトウェアの売上比率が高まっていることがありそうだ。10月~12月のハード売上高比率は65.1%だった。7月~9月は67.2%、発売初月を含む4月~6月は78.8%である。販売から時を重ねるごとにハードの売上比率が下がっているのだ。

そして、利益率が高い自社ソフトの売上比率が高いことも特徴だ。70%以下だった自社比率は80%まで上がっている。