そもそも原付二種ってなに?
オートバイの種類は道路運送車両法により、エンジンの排気量によって分けられる。原付は小さい順に原付一種(50cc以下)、原付二種(50cc超〜125cc以下)となる。
「原付二種が人気となった大きな理由は、125cc以上のオートバイと比較して車体価格が30万円前後と安くて手ごろなところ。それでいて原付一種には義務付けられている時速30km以下の速度制限がなく、二段階右折も不要なので、運転をストレスなく楽しめるということ。
「税金や保険料も原付一種並みに安いのも魅力です」(横山さん)
50ccの原付一種に乗ったことのある人ならば、時速60km以上のハイスピードで流れている幹線道路で走っていて、不安を感じた人も多いはず。さらに原付二種は、道路交通法では普通二輪にカテゴライズされるため、原付通行禁止の標識があるアンダーパスなども問題なく通行することができる。普通二輪との法規上の違いは、高速道路を走れないことくらいだろうか。
免許制度の改定で脚光を浴びたスーパーカブ
そんな数々のメリットを持つ原付二種人気を後押ししたのが、2018年に改正された運転免許制度。原付二種の運転には「小型限定普通二輪免許」か「AT小型限定普通二輪免許」のいずれかが必要だが、普通自動車免許を保持している場合、「小型限定普通二輪免許」なら最短6日間、「AT小型限定普通二輪免許」ならば最短2日間の講習だけで取得できるようになったのだ。
スーパーカブに必要なのは「AT小型限定普通二輪免許」。つまり普通自動車運転免許を持っていれば2日間の講習だけでスーパーカブを運転することができるというわけ。かくしてスーパーカブは、原付二種ブームの牽引役を担うことになった。