サウナで1日4キロ減、昼食はクロワッサンのみ…狂気の減量法

1995年、静岡県に自作の「マッスルハウスジム」を設立し、ボディビルダーとして本格始動した合戸さん。静岡県や中部大会も制覇する中、食事や減量法に関して“独自のスタイル”を生み出していった。

まず食事に関しては「好きじゃない減量食を食べるなら、好きなものを一つ食べて減量しろ」と語る合戸さん。その真意を聞いてみると、

「自分も最初のころは『高タンパク質×低糖質』を実践して、鶏ムネ肉やささみしか食べてなかったんだけど、減量メニューって全然おいしくない。パサパサしてるし、喉の通りも悪いし、なにより飽きちゃう…。だから食べたくないものを食べるより、自分の好きなものを一食だけ食べることにしたんだ」(合戸さん、以下同)

そこで合戸さんは、昼食に好物のクロワッサンを3個食べる食事法を実践。気分に応じてクロワッサンがイギリスパン1枚になることもあれば、ハーゲンダッツ1口に変わることもあった。

「自分は1日8時間のハードなトレーニングをしてるわけだし、クロワッサン3個食べても消費しちゃうわけよ」

独自の食事法はそれだけでは終わらない。通例なら大会直前は油ものを入れず、炭水化物を摂取してカーボアップを図るのが基本だが、合戸さんの場合は成分問わず、大会直前に好きなものを“バカ喰い”するという。

「大会出場後に“バカ喰い”した翌日、ものすごく身体の状態がいいことに気付いたんです。我慢していた三大栄養素を思う存分食べると、一気に身体が膨らんだ。それを大会1~2日前に実行してみたら成功したんです。でもそれには『もうこれ以上は落ちない』という極限まで身体を絞り切ることが前提条件になります」

では実際に、どのように身体を絞り切ったのか。

「サウナで7分を15セット行ない、2時間半で4キロ落としました。11セット目ぐらいからキーーンって耳鳴りがしてくるんですが、『大丈夫だよな、俺』と毎回自分に問いかける。他の人から言わせたら『命やばいですよ』ってラインまでもっていく。生命の危機を感じてこそ、真のボディビルダーなんですよ」

と、力強く語った。ただ、一般の方は健康を害する可能性が高いので、絶対に真似しないでほしい。

64歳の今でも過酷なトレーニングをこなす合戸孝二さん(写真/本人提供)
64歳の今でも過酷なトレーニングをこなす合戸孝二さん(写真/本人提供)
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