「アイドル時代はステージでも全部口パクだった」

──4月のライブに向けて、すでに準備も進めていらっしゃるのでしょうか。

はい。歌う曲のセットリストは決まっているけど、まだ内緒です。実は私、歌もダンスも苦手で、アイドル時代はステージでも全部口パクだったんです。

そんな私が、48歳でも苦手なことを克服できたら、年齢で足踏みをしている方々の希望になるんじゃないかな、とも思っています。

衣装は昭和のフリフリ系で、妹がパールを縫い付けてデコレーションしてくれる予定です。私なんかがライブをしたらミポリンファンの方には「お前がやるなよ」って思われてしまうかもしれませんが、少しでも喜んでくださる方がいらっしゃったら嬉しいなって思ってます。

48歳で「口パク卒業します」矢部美穂が中山美穂さんに捧げる初ライブ開催への思いと覚悟「美穂さんの歌を繋いでいきたい」_2

今はとにかく、4月のライブを成功させることしか考えてないです。口パクじゃなく本番で歌うことは、私自身が一番びっくりしているくらいなので。この年になってダンスや振り付けを覚えるのはとても大変ですけど、ライブで皆さんに喜んでいただけたら、これからの矢部美穂も変わっていけるかな、と思っています。

──今年でデビューから32年。長く愛されるタレントでいるために、日々意識されていることを教えてください。

嘘をつかないことですね。ありのままの自分をみせることです。実は私、デビュー当初は番組にぬいぐるみを抱いて出たりして、ゆっくりしゃべる不思議ちゃんなキャラクターを作っていたんですよね(笑)。でも、その後は等身大の自分を見せてきたことで、これだけ長くお仕事を続けて来られたんだと思います。

──ずっと綺麗でい続ける秘訣はありますか?

まずは、恋をすることですね。これを言うと「えっ!不倫してるの?」って言われるんですが、そうではなくて。私は結婚していても旦那さんに恋をしています。

あとは普段からオシャレをしたり、メイクを楽しんだりと、自分なりに刺激を探すことですかね。美穂さんの歌じゃないですけど、日常のなかにドキドキやワクワクがあることが大事だと思ってます。

矢部美穂さんとお母さまである文子ママとのツーショット
矢部美穂さんとお母さまである文子ママとのツーショット
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いくつになっても挑戦できる――。その言葉を体現し続ける矢部美穂が、自身の憧れである中山美穂さんの歌を未来へと繋ぐために踏み出すファーストライブ。48歳で挑む新たなステージは、ミポリンを愛した多くのファンに届くことだろう。

文/佐藤ちひろ