情報バラエティアナとスポーツ実況アナの違い
――熊崎アナも南波アナも、スポーツ実況をメインとするアナウンサーですよね。
そうです。スポーツ実況アナって基本的に顔出しをしないので、「好きなアナウンサーランキング」に入ること自体が珍しいんです。実況畑でやっていくって、声は知られても顔は知られる仕事ではなく、自分の素のキャラクターを出すチャンスはほぼないわけですから。
でも、これまでスポーツ中心に着実にステップアップしてきた南波さんが、ここにきてこれだけ人気者になるなんて、もうそういう時代じゃないことを証明したんでしょうね。
――情報・バラエティをやるのか、スポーツ実況をやるのかはどこで分かれるんですか?
僕の時は入社時に自分で選べたんです。僕はスポーツ観戦が好きだったのでスポーツ実況をやってみたいと志願しました。
――この道を選んでキツイと感じたことはありますか?
挫けるというほどではないですが、スポーツ実況はデビューまで時間がかかるんです。新人は2~3年くらい、放送にのらないけど現場に行ってひたすら修行する期間があります。
一方で、もう退社しましたが、情報バラエティにいった国山ハセンは2年目から「アッコにおまかせ!」にレギュラー出演していました。
仲が良い同期が華々しいところで活躍していて、こっちはひたすら野球場や競馬場に行っては実況の練習をするというのは、少しもどかしさがありましたね。
――今の新人アナは状況が違うんですか?
最近はみんないろんな仕事を担当していこうという方針に変わりつつあります。僕もその方針のおかげでありがたいことに「ラヴィット!」や「ひるおび」、ラジオ番組の「アフター6ジャンクション2」などに呼ばれるようになったわけですし。以前の私には想像もつかなかった仕事にチャレンジさせてもらっていると、ここ1年で特に感じます。
上村(彩子)アナ、日比(麻音子)アナ、篠原(梨菜)アナ、佐々木(舞音)アナ、吉村(恵里子)アナが世界陸上やクイーンズ駅伝で実況を担当するなど、これからは女性のスポーツ実況も当たり前になっていくと思います。
もちろん、我々の時と同じように時間をかけてトレーニングする期間が必要だとは思いますが、男女関係なくというほうが健全ですよね。














