「ビリビリ」が本当に嫌で仕方なかった

今年でバラエティ番組『ラヴィット!』のMC就任5年目を迎える田村真子アナウンサー(29歳)。30歳を目前に控え、がむしゃらに駆け抜けた20代を振り返り、「まるでマラソンの後半をずっと走り続けているようでした」と語る。

「番組が始まったころは、(バラエティの)流れに慣れるのにとにかく必死で、共演する芸人さんたちが楽しそうにしていても、一緒に楽しむ余裕がありませんでした。

まずは進行役を全うすることだけで精一杯。だからこの4年間、特に直近の2〜3年は、時間が経つのが驚くほど早く感じました。でも『20代は少しくらい辛くても、ここで頑張っておいたほうがいい』という思いがずっと心の中にあったので、立ち止まることなく、ひたすら走り続けてきました」(田村真子アナウンサー、以下同)

今年でMC 5年目を迎えた田村アナ
今年でMC 5年目を迎えた田村アナ
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『ラヴィット!』ではコーナーやロケを通してさまざまな挑戦をしたが、中でも番組スタート当初、特に精神的に大きなプレッシャーとなったのが、名物企画であるゲームで負けた際のペナルティ「ビリビリ」だった。単なる罰ゲームにとどまらず、MC業務に支障をきたすほどの恐怖となった時期もあったという。

「ビリビリが本当に嫌だった時期が、実は長くあったんです。今よりも頻繁に、ほぼ毎日のように受けていたときがあって……。さすがにあの頻度で受けると、気持ちがもたなくなってしまいました。そして『この後ビリビリがあるかも』『今日もゲームに失敗して受けることになるかも』と頭によぎり、進行に集中できなくなったんです」

その時期は、出社するだけでも大きな気合いが必要だったそう。そんな中で田村アナの心の支えとなったのは、同じくMCを務める麒麟・川島明さんだ。

「私がビリビリに動揺し、進行に必死でカメラの位置やCMのタイミングを把握できず、カンペに気づけないことがあります。そういうとき、川島さんが察して、さりげなく会話でフォローしてくれます。川島さんには本当に何度も助けてもらっています」

共演者の話になると自然と笑顔が増えていった
共演者の話になると自然と笑顔が増えていった

 また、レギュラー出演者たちとも回を重ねるごとに信頼関係が築かれ、田村アナの精神的な支えとなっていった。

「ピンポン卓球のゲームで大失敗して落ち込んでいたとき、ギャル曽根さんが『大丈夫、大丈夫、落ち込まないで』と、まるでお母さんのように優しく話しかけてくれたのが印象に残っています。

さらに、昔はロケが苦手でしたが、なすなかにしさんやおいでやす小田さんが一緒だと、全力で場を盛り上げてくださるので、『この人たちについていけば大丈夫だ』と安心でき、少しずつ慣れていくことができました」