吉岡と白石の意外な二面性
鯨井令子のキャラクター性について話だすと盛り上がる二人。作品への愛は止まらないようで…。
吉岡 なんか、ふたりでもっと話したかったですよね。始まる前に『どうやります?』みたいな。
白石 うんうん。吉岡さんはレコぽんと鯨井B、どちらもおひとりで演じられている点が、アニメ版との大きな違いですよね。私はレコぽんだけだから。
工藤さんに見せる年上の女性としてのとても美しくてどこか色気のある感じとか。あの表現は私には到底できないので。私からすると、その両方を演じられるっていうのは本当に難しくて、想像がつかない。
アニメ版と実写版は尺感も違うので、二面性のある“鯨井令子”をどう存在させるかだと思うのですが、吉岡さんのお芝居によって、それがぎゅっと詰まっていたので、素直に感動しました。
吉岡 うれしい! 白石さん、優しいー。すごく救われます。今夜は安らかに眠れそう(笑)。
――鯨井令子と鯨井B。二面性のあるキャラクターですが、おふたりのちょっと意外な二面性を教えてください!
吉岡 あははは(笑)。私は結構、衣装やヘアメイクなど、女性らしい感じでメディアに出させていただいているんですけど、マインドはどちらかと言うと、ガシッと野生タイプ。
たまに、着ているお洋服と自分のマインドが一致してないような気持ちになるときも(笑)。そこはちょっとギャップがあるかもしれないですね。
白石 それで言うと、私も見た目的に“ギャル?”って言われたりして、人への接し方も陽で、誰とでも楽しくお話しをすることを楽しんじゃうタイプ。
でも、根っこはすごく『武士』。幼少時から母には『あなたは武士のような人間ね』って言われてきましたし、決めたことは曲げないし(笑)。1本筋を通すっていうのかな? そうじゃないと気が済まないので野性味がある、というか(笑)。
吉岡 めっちゃ、いいと思います! それにお気持ちわかります! 『武士仲間』だったんですね、私たち(笑)。
ふたりの意気投合は、鯨井令子の強さがそれぞれに宿っているからこそだ。
取材・文/池谷百合子 撮影/入江達也