「電極+(プラス)の初恋!の巻」(ジャンプ・コミックス第124巻収録)
今回は、超クールな人生観を持つ小学生・電極電極+(プラス)が、はじめて人を好きになるお話をお届けする。
プラスは、ハイテク産業・スーパー電子工機社長の長男で、最新技術と理論的言動をよしとする小学生だ。
「ハイパー小学生!?の巻」(ジャンプ・コミックス第82巻収録)で初登場したのは1992年のことで、機械に頼る感情の乏しい「子どもらしさのない、いまどきの子ども」像を誇張して描かれていた。現代だったら、「極端なコスパ史上主義小学生」的な描き方をされただろうか。
そんなプラスは、両さんとの出会いを通じて、どんどん子どもらしさを獲得していく……とはいっても、「子どもは泥んこになって空き地で遊ぶのが一番!」などという時代錯誤な押しつけを、両さんがするはずもない。
両さんは彼の能力を充分に認め、頼りにすらする。その一方で、自分が思ったこと、したいことに対して素直に向き合う姿勢をプラスに教えていったのだ。本作で両さんが授けた恋のアドバイスもまた、プラスの成長を促したに違いない。
最後に、プラスが男の子として活躍を見せるお話として「プラスと王女の巻」(ジャンプ・コミックス第195巻収録)を挙げておきたい。ネットゲーム仲間である某国王女を、勇気と自らの知識を駆使して誘拐犯の魔の手から守り切る。興味を持たれた方は、一読をおすすめする。
それでは次のページから、超堅物小学生の初恋騒動をお楽しみください!!