布団叩きを持って「うるせえ」と干している布団をバンバン叩いたり…

猟銃を持っているのも知られていた。男性が続ける。

「3年前くらいに警察官が数人来ていたんで、気になって警察に聞いたら、銃の申請の更新だっていうから、元から持っていたんじゃないのかな。本人は170センチないぐらいの小柄だけど、太ってもないし、杖をついてるわけでもない。スポーツシャツを着てハーフパンツをはいていたイメージだな。

会話はしないよ。挨拶のとき頭下げるくらい。ここら辺では浮いていた家だからさ。本人というより、兄貴が一番やばかったんだわ。近所迷惑の塊みたいな人間で、しゃべり声が外から聞こえるのが気に入らないのか、布団叩きを持ってきては、『うるせえ』と干している布団をバンバン叩いたり、大音量の音楽をかけながら『黙れ!』と叫んだりね。そのせいで近所の家が何軒も引越しを余儀なくされているよ。その頃は弟の方はマシだったのよ」

現場付近で交通整理にあたる警察官(撮影/集英社オンライン)
現場付近で交通整理にあたる警察官(撮影/集英社オンライン)

ところが、3年ほど前からその兄が姿を見せなくなり、弟にその「奇行」が乗り移ったようになったという。

「兄貴とは町内会も付き合いを避けていた。一応町内会費は払っているけど、活動にも参加しなかったしね。でも兄がいなくなってから、弟が回覧板を見て回すようになり、ゴミ当番もやるようにはなったんだけどね。

親父さんと兄も少し前に亡くなったと聞いたけど…そしたら今日の事件だよ。ニュースで俺の実家が映っていたから心配で5時ごろこっち来たら規制線張ってて入れなくて、7時過ぎくらいにようやく入れた。最後まで迷惑をかけたね、あの家は」

別の住民もこう表情を曇らせた。

「何時ごろか詳しくは覚えていないけど、ウチでパソコン仕事をしている時に警察がピンポンしてきて、『近くで事件があったので、避難してほしい』って言ってきたんだよね。でも俺は『大丈夫』と避難要請を断って、電気を消して黙々と仕事を続けた」

巻き添えを出さなかったのがせめてもの救いだが… なんとも後味が悪い事件である。

規制線は夜になってもとれなかった(撮影/集英社オンライン)
規制線は夜になってもとれなかった(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班