「保険で面接を受けています」モンスター就活生の驚愕発言 

石川さんは数年前から新卒採用を始め、これまで約30名の新卒採用面接を担当してきた。そのなかで、“度肝を抜かれた”就活生がいたという。

「過去に公務員志望の就活生の方が、うちの面接を受けにいらっしゃったのですが、その方からは『私は公務員になりたくて、現在公務員試験の勉強に励んでいますが、将来の保険として就活をしています』と堂々と言われたことがあります。

うちの会社が第一志望じゃないにしても、せめて志望動機や熱意を少しでも見せてくれたらいいのになと、なんだか寂しく感じましたね。『どうせ公務員になるからいいや』という気持ちが透けて見えてしまって、その方の採用は断念しました」(石川さん)

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
写真はイメージです(写真/Shutterstock)

石川さんは現在の就活生をどう見ているのだろうか。

「就職氷河期の時代など、私たちが就活生だった頃は、企業に媚びへつらったり、背伸びをして自分を良く見せようとしたりすることでなんとか内定を勝ち取ろうとする姿勢が当たり前だった気もしますが、現在では売り手市場になり、学生側が企業を選べる時代になったように感じます。

だからこそ等身大のありのままの姿で選考に挑む学生が増えているのだと思いますし、このことによって、本当にこの企業、学生とがマッチするのかどうか、嘘偽りなく互いに見極めることができるので、最終的にはいい方向性に進んでいるのではないかと考えています。企業側からしても、自分が思っていることについて、リスペクトを持って率直にぶつけてくれる学生の方が、“等身大のマッチング”をするうえでは魅力的だなと感じます」」(石川さん)