健康にリスクがあることを知ってお酒を楽しむ

2018年、医学雑誌「ランセット」において、「少量の飲酒でも疾患のリスクは上がる」という論文が掲載されて話題を呼びました。それまで「酒は百薬の長」と信じられてきたのですが、それがくつがえされたのです。

とはいえ、病気になるリスクを限りなくゼロにするために、まったくお酒を飲まないのがよいのでしょうか。もともとお酒が苦手な人はそれでもいいでしょうが、私はそうは思いません。

健康に悪いといわれるものをすべて排除して、健康によいとされるものだけを飲んだり食べたりする人生は味気ないものだと感じます。

厚生労働省によれば、日本人男性の適量飲酒は、純アルコールに換算して1日20gとされています。日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本、ワインなら2~3杯程度とされています。女性は肝臓が小さく筋肉量が少ないことから、その3分の2程度が適量だとされています。

しかし、友人や知人たちとお酒を楽しもうとしたら、これで済むわけがありません。1日20g以上飲みたいのであれば、休肝日を設けるなどして1週間単位でやりくりするのがいいでしょう。

イラスト/書籍『休養ベスト100』より
イラスト/書籍『休養ベスト100』より
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本当に必要な飲み会だけを残して、惰性で飲み会を増やさないことが大切です。ちなみに、もし自分が飲み会を主催するならば、体への負担が少ない和食のお店を選ぶとよいでしょう。 

文/加藤浩晃 

休養ベスト100 科学的根拠に基づく戦略的に休むスキル
加藤 浩晃
休養ベスト100 科学的根拠に基づく戦略的に休むスキル
2025年6月13日
1760 円(税込)
296ページ
ISBN: 978-4296208074
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