国分の問題の行動を日テレは5月27日に知った

その後も福田社長は「国分さんの行為は刑法(違反)には当たらない」「告訴する案件ではない」と口にしながら、ハラスメントなのか否かや被害者がいるのかどうかも「申し上げられない」と答えを拒んだ。

記者の一人は「スタッフへの暴行という情報も一部ある」とも質問。これに福田社長は「それについてのお答えも控えさせていただきます」と言質を取らせない。国分の個人的な行動だとして、日テレや関連会社の関係者がコンプライアンス違反に問われることはないとも説明した。

記者からは「それではなぜ社長が出てきて説明するのか」との質問も。これに福田社長は「『ザ!鉄腕!DASH!!』という長寿番組の中心になっていただいている出演者の方が降板するということは重大な案件だという捉え方をしているので(会見に)お集まりいただいたということです」と答えるのが精いっぱいだった。

6月20日午後、日本テレビ本社で会見した福田博之社長(撮影/集英社オンライン)
6月20日午後、日本テレビ本社で会見した福田博之社長(撮影/集英社オンライン)

一方で福田社長は、国分の問題の行動を日テレは5月27日に知り、局の幹部で即時情報を共有したと説明しながら、「覚知した瞬間に(国分さんの番組からの)降板は考えました」と明言した。

「コンプライアンス的に“一発アウト”となる重大な行為なのに刑法には抵触しないとなると、いういったい何なのかと疑問がふくらみます」(参加した記者の一人)

モヤモヤが深まる会見に、ついに記者から「(説明責任を果たさないのであれば)社会的使命を日本テレビの社長が投げ捨ててるってことになるんですよ」との怒号まで飛び出した。