「さまざまなグッズを目的別にバランスよく用意することが大切」

いっぽう、熱中症対策の啓発に取り組むのが日本気象協会だ。「熱中症ゼロへ」プロジェクトの公式サイトでは、冷却グッズの効果的な活用法や、日常生活に取り入れる際のポイントが紹介されている。同サイトによれば、「冷却グッズ」を利用して効率よく体を冷やすことができるという。

「冷却シートやスカーフ、氷枕などの冷却グッズを利用しましょう。毎日の生活で使えるものから夏の寝苦しさをやわらげるようなものまで、さまざまなグッズがあります。ちなみに、首元など太い血管が体の表面近くを通っているところを冷やすと、効率よく体を冷やすことができます」(日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト公式サイトより)

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)

日本気象協会の担当者によれば、さまざまなグッズを目的別にバランスよく用意することが大切だという。

「水分・塩分を補給する、日差しをよける、体を冷やすなど、目的別にバランス良く対策グッズを用意しておくことが大切です。対策グッズをひとまとめにして、普段の外出の持ち物に加えたり、災害時の非常用持ち出し袋に追加したり、夏場や暑い日ならではの対策セットを小分けに作っておくこともおすすめです」(日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト)

写真はイメージです(PhotoACより)
写真はイメージです(PhotoACより)
すべての画像を見る

さらに、「夜間も油断できない」としたうえで、睡眠時の注意点について次のように話した。

「晴れて強い日差しが照りつける日は、夜になっても部屋の温度や湿度がなかなか下がらないことがあります。熱中症は日中に発生することが多いですが、夜間も油断できません。夜間の最低気温が25度以上の熱帯夜は特に注意しましょう。寝ている間の熱中症対策として、通気性や吸水性の良い寝具を使ったり、エアコンや扇風機を適度に使用したりして、睡眠環境を整えることが大切です。

ぐっすり眠ることで体調が良くなり、翌日の熱中症予防につながります。また、寝ている間にも水分が失われるため、枕元に飲料を置いておき、就寝前や起床時にはコップ1杯程度の水分を補給するようにしましょう」(日本気象協会推進「熱中症ゼロへ」プロジェクト)

急な暑さに体が追いつかないという人も多いこの季節。「備えあれば憂いなし」を肝に銘じ、身の安全を守っていきたい。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班