警察や銀行に相談するも「お金は戻ってこないと考えたほうがいい」 

高輪署の刑事は「今日だけでもその手口の詐欺の被害者はあなたで2人目です。毎日必ず1件は被害相談があり、高輪署だけでも100件近い被害届を受理している」と言ったという。 

LINEのビデオ通話中に、免許証の提示を行なったり、スマホを手元に置いておかないよう指示をされているところ(画像/ビデオ通話中に別のカメラで通話の様子を録画していたもの。竹内さん提供)
LINEのビデオ通話中に、免許証の提示を行なったり、スマホを手元に置いておかないよう指示をされているところ(画像/ビデオ通話中に別のカメラで通話の様子を録画していたもの。竹内さん提供)

「刑事からは『お金は戻ってこないと考えたほうがいい』と言われました。送金したセブン銀行に自分で電話をかけて事情を話し、口座の凍結を行なってもらうほか、銀行によっては救済金などが出る場合もあるが、全額は返らないはずだと言われました」

翌日はセクシービデオの撮影日だったという竹内さん。前日23時過ぎに終わった取調べの疲れが抜けないまま、早朝8時にスタジオ入りし、撮影をこなしたという。6月現在で高輪署から捜査に関する連絡がないばかりか、セブン銀行からも進捗情報は来ていない。

「ハヤシダからは撮影中にLINEのほうに、なぜか『連絡ください』と来ていましたが、当然無視しました。お金は戻ってこないから、もともと引退予定だったセクシー女優としての活動も、今後どうしようか考えているところです。それだけでなく引退後にやるつもりだったことも始めていきたいと思います」

撮影中に送られてきたLINE(竹内さん提供)
撮影中に送られてきたLINE(竹内さん提供)
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竹内さんは、セクシー女優時代に培ったプレイやテクニックを活かした運動法“セクササイズ”を考案し、これを多くの女性に広げたいという。また、産婦人科医や元人気セクシー女優らと組んだユニット「おしもくらぶ」で女性のセクシャルウェルネスの発信も行なっていくのだとか。

今回のような特殊詐欺が急増している一番の理由は、受け子や出し子要員が不要で、「数打てば当たる」手軽さからだとも言われている。怪しい電話がかかってきたら、一旦切って交番に駆けつけることを鉄則としたい。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班