続けること自体に意味がある
――俳優業とフィギュアスケート、この2つに取り組むモチベーションは?
これもまた、どちらも3歳から始めさせてもらったことへの感謝というか。この2つがない自分なんて考えられないですし、この2つがあってこそ本田望結が保てている。
じゃあ、お芝居を離れたからといって、フィギュアスケートの試合で優勝できるかっていったら違うし、逆にフィギュアの練習しなくなったからといって、何か作品が決まるかといったらそうじゃない。
――本田さんにお話をうかがっていると精神的な強さを感じます。スポーツをやっていることも強さにつながっていますか?
それはあると思います。
3歳からフィギュアスケートとお芝居を始めさせてもらっていますが、「ただ続けているだけ」という期間もありました。もしくは今もそうかもしれない。
でも、その続けているという現状維持もすごい大変だっていうことを、最近はすごく感じるんです。続けてるだけかもしれないけど、続けること自体に意味があるというか。
誰にも迷惑かけてないんだったらずっと続けたいし、大好きなことなのに無理に嫌いになるようなことはしたくないなって思います。
――俳優業では、今後の目標は?
こればっかりはタイミングだから、何歳までにこうしたいとかっていうのは、夢というか憧れでしかないんですけど…。
最近思うのは、2027年が芸能の世界に出会ってから20年目になるんです。20年目になった時に「もう20年経ってしまった」って焦らないようにしたいです。あと2年くらいあるので、いろいろと準備をしておく期間にはしたいなと思っています。
――幼い頃から芸能界とフィギュアスケート界に身を置いてきた本田。インタビューに応える彼女はあどけない少女から、一人の女性として凛とした表情であった。
取材・文/羽田健治 撮影/廣瀬靖士