「私、モデルやってるのにブスだったんだ…」

「エゴサーチしたら、『藤田ニコル ブス』がトレンド入りしていたこともあった」――。

これは、3月12日に発売される、藤田ニコル初の美容本『私が垢抜けた82の方法』の冒頭に書かれた一文だ。

――10代で、自分への中傷を見るのはつらかったと思いますが、どのように乗り越えましたか?

藤田ニコル(以下、同) もうやばかったですよ。私、エゴサーチは大好きなんで、昔から日常的にしてたんです。でも、活動が雑誌のモデルだけだとそんなに出てこないんですよ。

それが、10年前くらいに初めてテレビに出ると、自分に対して興味がない人の目にも止まるので、良くも悪くもたくさんの声があって。その時はびっくりしましたね。

周りにいるみんなに可愛いって言われて育ってきたし、自分のことは可愛いと思って生きてきたから、テレビに出て、『私、モデルやってるのにブスだったんだ…』みたいな。

それがすごい衝撃的で。でも、いっぱい誹謗中傷されると麻痺するんだなって思いました。

――麻痺したということは、あまり傷つきはしなかった?

もちろん傷つきました。傷ついたんですけど、でもやっぱりこのお仕事が大好きだから、『頑張らなきゃいけない、可愛くならなきゃ』って思えたんですよね。

でも、自分の見た目をもう1回見つめ直したら、たしかに『そんなに可愛くないかもしれない』と思えて。

メイクをよく見たら、たしかに雑誌(モデル)用のメイクだった。テレビ用のメイクなんて考えたことなかったんです。

初めてテレビに出た時はほんと失敗でしたね。オンエアを見てびっくりしました。チーク濃い、リップも濃い、前髪は重いみたいな(笑)。

それまで加工アプリでの自分しか見てなくて、ちゃんと鏡を見て意識したら、どんどんメイクの省いていい部分がわかりました。引き算を勉強しましたね。

そんな風に自分磨きといいますか、いっぱいメイクの勉強をし始めました。

みんなの可愛い基準が何かはわからないけど、自分といっぱい向き合って、ちょっとでも可愛くなれるように頑張ろうって思えたんです。