描いた作品の価格は「だいたい8万円〜100万円くらい」
——伊東さんは普段、どのような作風の絵を描いているのでしょうか? また、絵を購入されるのはどんな方が多いですか?
水彩画で、主に動物をモチーフにした作品を描いています。
アナウンサー時代から私のことを知ってくださっている方や、ニュース、インタビュー記事などをきっかけに作品を購入してくださる方が多いですね。
以前より応援してくれる方も増えていて、本当にありがたいですし、嬉しく思っています。
——絵の価格帯についても教えてください。
サイズによって異なりますが、だいたい8万円〜100万円くらいの間で販売しています。
——ドイツに渡ってから今日までを振り返って、どう感じていますか?
最初の頃は仕事がまったく思うようにいかなくて、「3年経ったら絶対に画家なんか辞めてやる」と思っていました。
昨年まではアナウンサー時代の貯金を切り崩しながら生活していて、画家として収入が安定するようになったのは、本当にごく最近のことなんです。
でも、あのときの葛藤や焦燥感は、もう二度と味わえないものだと思いますし、その時期にしか描けなかった絵もあった。そう考えると、あの時間は私にとって必要なものでした。
だからこそ、私の人生において、ドイツはこの先も特別な場所であり続けると思います。
——伊東さんは現在、ドイツを拠点としながらアメリカに滞在中とのことですが、それはどうしてですか? また、今後の予定についても教えてください。
気がつけば、ドイツに移住して3年半が経ち、生活もすっかり安定してしまって……。でも私は画家なので、常に刺激を求めていたいし、変化し続けないとダメだと思っているんです。
ドイツは大好きですが、画家として進化していくには、新しい場所でインスピレーションを受けることがとても大切だと感じています。だから今後は、別の国への移住も視野に入れています。
今年からは、ベルリンに住民票を残しつつ、次なる拠点を探してさまざまな場所でトライアルしています。今年1月にはベトナムに1カ月間滞在し、今はアメリカ国内を転々としています。アメリカには、3カ月ほど滞在する予定です。
——最後に、今後の目標や夢を教えてください。
世界で活躍する画家になることです。私はもともと、渡り鳥のように世界中を旅しながら生きていくことが目標だったんですよ。ようやく画家として収入が安定し、それが叶えられるようになってきました。
あと海外で暮らしていると、日本の良さにもたくさん気づかされます。だからこそ、日本人としてのプライドを大切にしながら、国内外を問わず、絵を通して自分の思いを伝えていきたいと思っています。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班