最終回でダウンタウンは何を語るのか
『ダウンタウンDX』はダウンタウンにとって「外の世界」へ踏み出す大きなきっかけとなった。そして、のちに確固たるポジションを築く基盤にもなった。
松本は自著『松本人志 仕事の流儀』(2011年/ヨシモトブックス)で、『ダウンタウンDX』の番組名を挙げながら、大勢のゲストがひな壇に座って進行するタイプのトーク番組では、最初の15分から20分はゲストたちがポジション争いを繰り広げると言い、そこで司会者はゲスト一人ひとりにどんな方向性や役割を与えるか見極めなければいけないと記していた。
たしかにバラエティ番組でのダウンタウンの立ち回り方を見ていると、そういったスキルを感じ取ることができる。これらはやはり『ダウンタウンDX』で身につけたものに違いはないだろう。そう考えると、『ダウンタウンDX』の存在の大きさがわかる。
お笑い界、いや、芸能界の頂点までのぼりつめたダウンタウン。そんな彼らの成長を後押しした『ダウンタウンDX』の幕が下ろされる、それはダウンタウン時代の終えんが間近であることを印象づける。
それにしても6月26日の最終回はどのように迎えるのだろうか。浜田はもちろんのこと、松本もさすがにノーリアクションではいられないはずだ。
文/田辺ユウキ