ナトリウムではなくカリウムを摂ろう

血圧を下げたいなら、カリウムを多く含む食品を摂りましょう。カリウムは、2つの意味で血圧にいいのです。

一つは、カリウム自体に血圧を下げる作用があること。

もう一つが、「カリウムナトリウム拮抗」。ナトリウムは血圧を上げますが、カリウムを摂るとナトリウムが体外に排出されるのです。

カリウム摂取によって高血圧が改善されれば、脳卒中のリスクも下がります。JACC研究でも、カリウムを摂取するほど脳卒中死亡率が下がり、逆にナトリウムを摂取するほど死亡率が上がる傾向にあることがわかっています。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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カリウムは、トマトを含めた緑黄色野菜、葉物野菜を生で食べると摂れます。また、果物にも多く含まれます。

カリウムなどのミネラル、ビタミンといった栄養素を効率よく摂取するには、野菜は生で食べるのが理想です。日本人は火を通すことが多いけれど、海外ではほとんどの野菜が生で食べられています。

ブロッコリーもニンジンも生でボリボリ食べてOKです。ただ、火を通すことで柔らかく食べやすくなり、量も摂れますから、そこは臨機応変でいいでしょう。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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冷凍野菜も活用しましょう。ブロッコリー、アスパラガスなどの緑黄色野菜を冷凍庫に常備しておけば、いろいろな料理に使えます。

寄せ鍋などの鍋料理は、野菜をたくさん摂れるので季節を問わずおすすめです。ただし、塩分摂取過剰にならぬよう、スープは飲まず、できればシメの麺や雑炊はパスしましょう。

文/大平哲也 サムネイル/Shutterstock

『10000人を60年間追跡調査してわかった 健康な人の小さな習慣』(ダイヤモンド社)
大平哲也 (著)
『10000人を60年間追跡調査してわかった 健康な人の小さな習慣』(ダイヤモンド社)
2025/2/19
1,694円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4478120811

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