英語ができるだけでは就職はできない
将来、仕事でも国際的な活躍をしてほしいと、留学を目指す方もいるかもしれません。しかし、実際に就職のことを考えるなら、安易な留学はお勧めできません。
私の外資系企業での経験からも、お話ししたいと思います。
私が大学卒業後に就職した外資系の航空会社の日本支社では、当時、インターナショナルスクール出身の方も多かったのですが、彼らが外資系企業の上層部に昇進する例はほとんどありませんでした。
むしろ、日本語がメインで育ってきた日本人で、前向きに努力していた人は、よいポジションを得ていました。
そもそも、日本に来る外資系企業は、自社のビジネスを日本に根づかせるために、日本の商習慣や文化などに関する、きめ細かな情報が知りたいと考えています。したがって、英語ができるだけでなく、日本語と日本の文化を理解している社員を重要視するのです。
英語ができる程度の社員はクラークとして採用しますが、特にマネージメント候補の人材には、日本の事情に明るい日本人の中から、優秀な人を登用します。ビジネスの展開においては、語学よりもブレインが重要だからです。