「あかんかったらやめたらええし。人生一回きりやから」 

――そんな大変な思いをして入った外資系航空を辞めて、芸人になった理由は?

外資系航空に入って4年半が経った頃、母の体調が悪くなり、それを理由に退職しました。もし母の体調が問題なければ、きっと今もドバイでCAを続けていたと思います。それくらい、そこでの仕事は楽しかったですね。

退職後、日本に帰国してからは、英語学習コンサル会社、総合商社、外国人の就労サポート会社と、いくつかの仕事を転々としました。

そんな中、外国人の就労サポート会社で働いているときにコロナに感染し、1カ月間高熱が続いて、生死を意識する経験をしました。そのとき、「本当に自分がやりたい仕事はこれじゃない。どうせなら、やりたいことを仕事にしたい!」と思ったんです。

小さい頃から人前に立つのが好きで、友人の結婚式の余興でも「絶対に盛り上げたい!」と張り切るタイプだったので、「これを仕事にできたらいいのにな」とずっと思っていました。そんな思いが積み重なり、芸人になることを決めました。

ALSで寝たきりの状態の父の死、ブラック企業勤め…元CA・CRAZY COCOの壮絶な過去…自身も生死を彷徨いかけて目指した芸人への覚悟 _5

――芸人になる際、家族や友人から反対されましたか?

1回も反対されなかったですね。でも、母に伝えたときは驚かれました。

「芸人になります!」と言ったら、「なんて!?」って聞き返されましたが、そのあとすぐに「まあ、やったらええやん。あかんかったら、やめたらええし。人生一回きりやから、楽しんだらええんちゃう」と言ってくれました。

友だちも「ワンチャンあるんちゃうん?」みたいなノリで、みんな応援してくれましたね。

――YouTubeの登録者数が33.8万人のCOCOさんですが、現在は吉本興業に所属されていますよね。フリーでYouTuberやインフルエンサーとして活動する道を考えたことはありますか?

YouTube自体は、吉本興業に所属する前からやっていました。でも、私にとってYouTubeはあくまでプラットフォームの一つ。それよりも、事務所に所属したほうが仕事の選択肢が広がると考えたんです。

「エンターテイナーになりたい」と思っていたので、事務所に所属できるのであれば、絶対に吉本興業に入りたかったんです。「THE W」に初出場した際にスカウトしていただいて、晴れて吉本興業所属の芸人になりました。

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――今後の目標や夢は?

もっとテレビに出たいなと思っています。今はテレビを見る人が減ってきていますが、私は子どもの頃からテレビが大好きだったので。

それと同時に、現在も定期的に行っている留学セミナー、CA志望者向けのセミナー、転職セミナーなども続けていきたいですね。

これからも、自分の経験を活かしながら、人のきっかけになるような発信をしていきたいです。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 撮影/村上庄吾