脳梗塞の妻を介護する88歳男性「“喪え喪えキュン”って言うのが楽しみ」
前橋市に住む角田さん(88)は昨年7月の開店時から毎営業日、足繁く通っている。
「もう子どもも孫も独立して妻と2人きりで、その妻は脳梗塞でほぼ寝たきりなの。とにかく自分は元気でいないといけないと毎日1万歩歩いてたら、この店を見つけました。
街は刻々と寂れていくけど、こういう楽しいことを始めてくれると嬉しくなるね。毎月1回、ここで“喪え喪えキュン”って言うのが楽しみだよ」
角田さんに「どんな気持ちで冥土に向かいたいか」も聞いた。
「冥土って言葉は知ってるけど、実際どんな所かなんて誰も見たことも聞いたこともない。大事なのは今この時、いかに楽しむか。あなただって、ネットやSNSだけを見て記事を書くんじゃなくて、わざわざ東京から現場に来て、見て聞いて書いたほうが実になるんでしょう。みんな家にこもってちゃダメなの、どこか外に居場所を見つけなきゃね」
ニュースサイトの記者にとっても大切な「現場に来ることの大事さ」を改めて教えてもらった。
さらに仕事仲間だという女性3人組も開店時間から並んで来ていた。
「毎日YouTube見ていて、たまたまこの冥土喫茶が出て来たので来てみました」(もりりんさん)
「3年くらい前にこの近くのデニーズが閉店しちゃって、溜まり場がなくなっちゃったんです。だから月1回だけど、この店ができてよかったです」(なおみさん)
「桐生市はいろんな店が閉店しちゃってるので、これで注目されるのは嬉しいです」(ななみさん)